チャールズ英国王とカミラ王妃の戴冠式、来年5月6日に

ショーン・コクラン、王室担当編集委員

King Charles

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画像説明, チャールズ国王の戴冠式は伝統と現代性が合わさったものになる見通し

イギリス王室は11日、英国王チャールズ3世の戴冠式を、来年5月6日の土曜日に、ロンドンのウェストミンスター寺院で行うと発表した。妻のカミラ王妃も同じ式典で戴冠される。

チャールズ国王は、母エリザベス女王が9月8日に亡くなった時点で、自動的に君主として即位した。しかし、戴冠式は新しい治世を象徴する式典となる。

華やかで荘厳な儀式を通じて、チャールズ国王は聖油を塗られて君主として聖別されたとされ、頭上に王冠がのせられる。

来年の戴冠式は、エリザベス2世の戴冠式が1953年6月に行われて以来、約70年ぶりとなる。土曜日に行われるのは、1902年のエドワード7世の式典以来。

週末に祝日が追加されるのかはまだ明らかになっていない。5月1日の月曜日はすでに、祝日となることが決まっている。

王室は、戴冠式は古来の伝統と現代性を組み合わせたものになると説明。「長年の伝統に根差したもの」になるとともに、「こんにちの君主の役割を反映し、未来を見据え」る式典になるという。

カミラ王妃も同じ式典の一環として、冠を授けられることになる。

Charles and Camilla at Sandringham Flower Show

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画像説明, チャールズ国王とカミラ王妃は来年5月に冠を授けられる

チャールズ国王は74歳で戴冠式を迎えることになる。イギリスの新しい君主としては最高齢で冠を受けることになる。この日は、息子ハリー王子とメガン妃の息子で国王の孫アーチーちゃんの4歳の誕生日にもあたる。

ロンドンのウェストミンスター寺院では900年以上前から、戴冠式が行われてきた。宗教性と憲政上の象徴性が合わさった儀式は、カンタベリー大主教が司式し、チャールズ国王を祝福し、聖別する。

エリザベス女王の戴冠式は3時間近く続いたが、消息筋によると、来年の式典はそれより短く、多様な内容となり、招待客の人数も前回から大幅に縮小される見通し。

Coronation 1953

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画像説明, 1953年に行われたエリザベス女王の戴冠式

1953年の戴冠式では8000人が招かれ、寺院内には仮設の席が設けられた。当時4歳のチャールズ王子(現国王)も出席していた。しかし、寺院の現在の収容人数は約2200人で、それが来年の式典の上限になるものとみられる。

Charles at coronation

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画像説明, エリザベス女王の戴冠式には、当時4歳のチャールズ王子も出席した。写真左は女王の母エリザベス皇太后

チャールズ国王が、誓約の文言など、式典の内容を自己流に変更するのかが注目される。キリスト教以外の信仰の要素を取り込むのかも、関心がもたれている。

君主戴冠の儀式のほとんどは数百年前から続くもので、その「主要部分」は維持されるものの、「現代の精神」にも配慮するものになるとみられる。

伝統的に君主は、14世紀に作られたエドワード国王の玉座に座り、17世紀に作られた純金の聖エドワード王冠をかぶることになる。

Coronation chair

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画像説明, 中世以来の戴冠用玉座が来年の戴冠式でも使われる見通し

式典で国王は王権を象徴する、宝玉と王杖(おうじょう)と指輪が与えられる。前回の戴冠式では、王室が所有する8頭立ての馬車、ゴールド・ステート・コーチに女王が乗り、市内を行進した。

式典の後には、戴冠式を終えた新君主がバッキンガム宮殿のバルコニーに出るのが慣例となっている。

王室の歴史を研究するロバート・レイシー氏は「あらゆる儀式と同じように戴冠式も、その時代に見合うように整えられる」と話す。

それだけに来年の式典は1953年のものより短く小規模になり、さまざまな信仰の要素が取り込まれるだろうと、レイシー氏は話す。

多くの人が物価上昇に伴う家計危機に苦しんでいる状況にも、配慮する必要があるだろうとレイシー氏は指摘する。

「何を残して、何を廃止して、何を現代的な形に変えるべきか、バランスをとるのが難しいが、チャールズ国王にはそれが求められる」

故エリザベス女王の戴冠式はテレビで生中継され、イギリスでは2000万人以上が視聴。戴冠式がテレビ中継されるのは初めてのことだった。大規模な行事を大勢が視聴するという意味で、イギリスのテレビ史における分岐点となった。

チャールズ3世の戴冠式は、世界各地で数億人が視聴する可能性がある。