駐米ロシア大使、ロシアと西側の直接軍事対決を警告 ウクライナ支援強化めぐり

Image shows Himars rocket system

画像提供, Getty Images

画像説明, アメリカがウクライナに追加提供する武器には高機動ロケット砲システム「ハイマース」(写真)も含まれる

ロシアの駐米大使は5日、アメリカ政府がウクライナへの軍事支援追加を決定したことを受けて、ロシアと西側の「直接軍事衝突の危険が増す」と警告した。これに先立ち米政府は4日、高機動ロケット砲システム「ハイマース」4基を含む6億2500万ドル(約900億円)の追加軍事支援をウクライナに提供すると発表していた。

ロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使は声明で、アメリカによるウクライナ支援はロシアへの「直接的な脅威」だと批判した。そのうえで、アメリカが「キエフの政権に重火器を大量に提供し続けることで、アメリカは紛争当事者の地位を確保するだけだ」と指摘。アメリカの行為は、「流血を長引かせ、新たな犠牲者を生むだけだ」とも述べた。

「最も深刻な結果につながり得る挑発的な行為をやめるよう、我々はアメリカ政府に呼びかける」と大使は述べた。

<関連記事>

Presentational white space

アントノフ大使の警告に先立ち、ジョー・バイデン米大統領とカマラ・ハリス米副大統領は、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と、追加軍事支援について協議した。

ホワイトハウスは4日の声明で、「アメリカは決してロシアが主張するウクライナ領土の併合を認めない」と強調し、「バイデン大統領は、ロシアの侵略からウクライナが自国を守るのを、必要な限り支え続けると約束した」と述べた。

ホワイトハウスはそのうえで、追加軍事支援には「ハイマース、砲撃システムと砲弾、装甲車」が含まれると説明した。

バイデン米政権が4日に発表した追加軍事支援には、高機動ロケット砲システム「ハイマース」4基が含まれる。ウラジーミル・プーチン大統領率いるロシアが今年2月24日にウクライナに侵攻して以来、アメリカ政府は総額170億ドル(約2兆4600億円)近い軍事支援をウクライナに提供している。

ウクライナ軍はアメリカ提供のハイマースを使って、ロシア軍の司令拠点や弾薬庫、部隊の移動に不可欠な橋など重要標的を破壊してきた。こうしてアメリカが提供する最先端兵器が、ウクライナによる反攻を大きく支えているとされる。ウクライナ軍は8月半ばから、南部や東部で重要な前進を続け、占領地の奪還を続けている。

動画説明, ウクライナが東部で奪還の要衝リマン、BBC記者が入る

プーチン大統領は、「あらゆる手段」を使ってロシア領土を守ると繰り返し、核兵器の使用も辞さない姿勢を示し続けている。