トランプ氏一族企業の財務トップ、脱税疑惑で有罪認める

画像提供, Reuters
ドナルド・トランプ前大統領とその一族が経営するトランプ・オーガナイゼーションで長年財務トップを務めてきたアレン・ワイセルバーグ被告(75)が18日、詐欺と脱税疑惑について有罪を認めた。
ニューヨークの裁判所に出廷したワイセルバーグ被告は、170万ドル(約2億3200万円)相当の収入についての脱税の罪に問われている。
判決では、ライカーズ島刑務所での禁錮5カ月に加え、脱税額のほとんどの返還を要求されるとみられている。
トランプ氏はこの件で起訴されていないが、マンハッタン地区検事によるトランプ・オーガナイゼーションへの刑事捜査を「魔女狩り」と批判している。
検察当局は、トランプ・オーガナイゼーション幹部らが15年間にわたり、家賃、車の購入、私立校の学費などの支払いに対する手当を受けることで、当局の目の届かない形で脱税をしていたと主張している。
捜査では、ワイセルバーグ被告をはじめとする幹部らが、納税時に適切な報告をしないまま、これらの手当を受け取っていたかが焦点となった。
18日の陳述でワイセルバーグ被告は、脱税スキームに加担していたと認めたほか、孫たちの学費やBMWの車、マンハッタンの住宅などの支払いについて手当を受けたと述べた。
ワイセルバーグ被告の弁護士はその後、「この事件と、それが本人とその家族に引き起こした何年にもわたる法的・個人的な悪夢に終止符を打つために、有罪の答弁書を提出すると決めた」と説明した。
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ワイセルバーグ被告は、50年近くにわたってトランプ氏と共に働き、最も忠実なビジネスパートナーの1人とされている。2005年にトランプ・オーガナイゼーションの最高財務責任者(CFO)に就任したが、昨年の逮捕時に辞任した。
この裁判ではトランプ・オーガナイゼーション自体も被告となっているが、弁護団は無罪を主張している。
ワイセルバーグ被告は有罪を認める司法取引をした結果、10月末に行われる予定の刑事裁判で、検察側の証人となる必要があると、米紙ニューヨーク・タイムズが報じている。
一方で、トランプ氏本人とそのビジネス活動についての幅広い捜査には協力を拒んだという。
そのため、刑事裁判での証言は今回の件に限られ、トランプ氏について直接の言及はしないことになる。
ニューヨーク・タイムズによると、検察はワイセルバーグ被告にトランプ氏の追及に協力するよう強く求めたが、同被告は代わりに禁錮刑を選んだという。
同被告への判決は、トランプ・オーガナイゼーションの裁判の最後に宣告される予定。刑期は5カ月間になるとみられているが、刑務所内での素行が良ければ100日間で釈放される可能性があると、複数のメディアが報じている。
これは、有罪を認めないまま裁判で有罪となった場合に受ける判決よりも、何年も短い刑期だ。
トランプ氏に影響はあるか
トランプ前大統領をめぐっては、このところ複数の捜査が進んでいる。
先週には、一族のビジネスに関するニューヨーク・マンハッタンの州司法長官事務所による事情聴取で、質問に答えることを拒否した。この調査は民事事件として進められている。
トランプ氏は、刑事事件で自らに不利な証人になることを何者も強制されないと定めている憲法修正第5条の権利を行使。質問されるたびに「同じ答えだ」と言ったという。事情聴取は長時間の休憩を含め、約4時間に及んだ。
元連邦検察官のジョセフ・モレノ氏はBBCの取材に対し、「今回の件がトランプ氏個人に影響を与えるとは考えにくい」と指摘。
「ワイセルバーグ被告はトランプ・オーガナイゼーションに対する証言を義務付けられているため、問題にはなるだろうが、何が起きても刑事ではなく民事の範囲だろう」と述べた。
このほか、米連邦捜査局(FBI)と国土安全保障省(DHS)は8日、トランプ前米大統領がフロリダ州パームビーチに所有する私邸「マール・ア・ラーゴ」を家宅捜索し、「トップシークレット(最高機密)」を含む11組の機密文書などが押収された。










