トランプ氏一族の企業と財務責任者、税務不正で起訴

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ニューヨーク州マンハッタンの大陪審は30日、ドナルド・トランプ前大統領とその一族が経営するトランプ・オーガナイゼーションと財務責任者を、税務不正の疑いで起訴した。1日には、財務責任者の起訴内容が明らかにされた。
財務責任者アレン・ワイセルバーグ氏(77)は1日、ニューヨークの裁判所に出廷した。170万ドル(約1億9000万円)相当の収入についての脱税や、取引記録の改ざんなどの罪に問われた。
検察当局は、トランプ・オーガナイゼーション幹部らが15年間にわたり、家賃や学費などの支払いに対する手当を受けることで、当局の目の届かない形で脱税をしていたと主張している。
同社とワイセルバーグ氏の弁護団は、脱税について無罪を主張している。
トランプ・オーガナイゼーションは、ホテルやゴルフクラブ、不動産などを経営する。トランプ氏本人は、今回の訴追対象には含まれていないとみられている。
ニューヨーク市はすでに、同社との協力関係を破棄している。
マンハッタン地区検事事務所とニューヨーク州司法長官事務所は長年、トランプ・オーガナイゼーションによる詐欺疑惑を捜査してきたが、起訴は今回が初となる。
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マンハッタン地区検事のサイラス・ヴァンス・ジュニア氏(民主党)は、ワイセルバーグ氏をはじめとする同社幹部がマンションの家賃や車のリースの支払いに対する手当を受けながら、納税申告していなかった疑惑に集中するとみられている。
「米企業では標準的」
一方、トランプ氏や周辺の人々は、一連の捜査は政治的な動機によるものだと主張している。
ワイセルバーグ氏は今週初めに声明を発表し、検察について、「アメリカの企業文化では標準的な慣行であり、まったく犯罪ではない事柄を調べている」と述べていた。
ただし有罪となった場合は、トランプ・オーガナイゼーションとの提携関係を打ち切る企業も出てくることが予想される。また、同社は罰金を支払うことになる。
ニューヨーク市は今年1月、トランプ氏支持者による議会襲撃事件が起こった後、スケートリンクや回転木馬、ゴルフコースなどの運営について同社との提携を終了している。
2019年のトランプ氏の1回目の弾劾訴追で、下院で主任弁護人を務めたダニエル・ゴールドマン氏は、この起訴を受けて債権者がローン返済を求め、トランプ・オーガナイゼーションが破産する可能性もあるとツイートしている。

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トランプ氏の納税記録も
捜査ではまた、トランプ氏の8年間分の公私の納税記録も考慮されている。
マンハッタン地区検察は今年2月、長年の法廷闘争の末、米連邦最高裁から納税記録の提出命令を勝ち取った。
父親の遺産を受け継いで不動産ディベロッパーとなったトランプ氏は、1968年以降慣例化していた、大統領の納税記録公表に応じなかった。
多くの捜査が進む中、トランプ氏は一貫して、個人としてもトランプ・オーガナイゼーションとしても不正はしていないと主張している。
トランプ・オーガナイゼーションやトランプ氏、ワイセルバーグ氏らの広報担当者は、BBCの取材に応じていない。










