ロシアの砲撃で東部の集合住宅破壊、十数人死亡=ウクライナ当局

The devastated apartment block in Chasiv Yar, eastern Ukraine, 10 Jul 22

画像提供, Pavlo Kyrylenko/Reuters

画像説明, 破壊された集合住宅(10日、ウクライナ東部ドネツク州チャシウ・ヤル)

ウクライナ東部のドネツク州クラマトルスクに近いチャシウ・ヤルで9日夜、ロシアの砲撃で5階建ての集合住宅が破壊され、少なくとも18人が死亡したと、ウクライナ救急当局が明らかにした。5人をがれきの下から救出したものの、さらに約20人が下敷きになっている恐れがあるという。

ドネツク州のパウロ・キリレンコ知事は10日、ロシアの「ウラガン」ロケットシステムによる破壊だと述べた。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、集合住宅へのこの攻撃は意図的なものだと非難。「このような攻撃の後、(ロシアは)もはや何か知らなかったとか、何かを理解していなかったとか、言うことはできない」と動画演説で述べた。

ゼレンスキー氏はさらに、「ロシアのすべての人殺しは、罰を避けられない」とも強調した。

リュドミラさんという住人はロイター通信に対し、「地下室に逃げ込んだ。砲撃が3回あった。最初のは台所付近だった」と話した。

動画説明, 集合住宅をロシアが攻撃、現場をBBC特派員が取材

「2回目は、よく覚えていないけれども、ぴかっと光ったので、私たちは別の出口へ走ってそのまま地下室へ駆け込んだ。今朝になるまで、一晩中そこにいた」

Chasiv Yar rubble, 10 Jul 22

画像提供, Pavlo Kyrylenko/Reuters

画像説明, 砲撃は夜に起きた

ドネツク州救急サービスのヴェロニカ・バカルさんはBBCに対して、子供1人を含めて少なくとも20人がまだがれきの下にいるようだと話した。

「がれきの下敷きになっている3人とは、言葉を交わしており、言葉によるやり取りを続けている」、「そのためこの3人は生存しているのは確かで、救出作業に取り組んでいる」

バカルさんによると、近くでは別の5階建て集合住宅が砲撃され、屋根が一部損傷を受けたという。建物から出火したものの、消防隊が鎮圧し、現場で遺体は見つかっていないという。

Uragan rocket launch (file pic, Russian Defence Ministry)

画像提供, Russian Defence Ministry

画像説明, 多連装ロケットシステム「ウラガン」はソ連時代に開発された(資料写真、ロシア国防省)

ウクライナ軍は、ロシア軍が攻勢を強める東部ドネツク州で、ロシア軍の進軍方向にあるクラマトルスクとスロヴィヤンスクの2都市の周辺で防御を固めている。ドネツク州でロシア軍は次の主要戦略目標として、両都市を制圧しようとしていると見られる。

ロシア国防省は、ドネツク州クラマトルスクに近いチャシウ・ヤルで、アメリカ提供の榴弾砲「M777」が保管されていた格納庫を破壊したと発表した。この主張の内容は確認できていない。

東部ルハンスク州を掌握したロシアは、続いてドネツク州全土を占領しようとしている。両州はウクライナの一大工業地帯、ドンバス地方を構成する。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ドンバスはもとからロシアの一部だと主張している。

Ukraine South East positions