ウクライナ軍、ロシアが東部リシチャンスク掌握と確認

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ウクライナ軍は3日、東部の主要都市リシチャンスクがロシア軍に制圧されたと確認した。ロシア政府はこれに先立ち、東部ルハンスク州全域を掌握したと発表した。
ウクライナ軍の陸軍参謀本部は、「リシチャンスクをめぐる激しい攻防の末、ウクライナの防衛部隊は後退を余儀なくされた」、「ウクライナの防衛者たちの命を守るため、撤退すると判断した」と述べた。ロシア軍が砲撃力、制空力、兵の人数など、複数の面で勝っていたと説明した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍がいずれ優れた戦術と、「最新兵器の供給増加のおかげで」、リシチャンスクに戻ることになると述べた。
ウクライナ側の発表に先立ち、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は、ロシア軍がリシチャンスクを制圧し、ルハンスク州全域を支配下に収めたと発表していた。
このほか、ロシア・チェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長が、チェチェン兵と見られる戦闘員がリシチャンスクの中心部にいる様子の映像を公表していた。
ルハンスク州はドネツク州と共に、ウクライナの一大工業地帯のドンバス地方を構成する。2月24日の軍事侵攻開始直前、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ドンバスでロシアが後押ししてきた自称「ドネツク人民共和国」と同「ルガンスク人民共和国」の「独立」を承認していた。また、侵攻開始から1カ月後の3月25日にロシア軍幹部は、作戦の「第一段階」はほぼ完了したとして、今後は「ドンバスの完全解放」に注力していくと述べていた。
BBCのジョナサン・ビール防衛担当編集委員は、「リシチャンスク陥落は、ドンバスでの戦闘終結をまったく意味しない。ウクライナは今なお、ドネツク州の広い都市部を掌握している。ウクライナ軍は、バフムートとスロヴィヤンスクの後方に新しい防衛線を用意していた。ただし、この前線もロシア軍に絶え間なく砲撃されている。双方に多くの死傷者が出ている」と説明する。


ドネツク州でも激しい砲撃
ウクライナの勢力圏にあるドネツク州スロヴィヤンスクでは、激しい砲撃で少なくとも6人が死亡した。ヴァディム・リヤク市長は、ロシアの空爆のため約15カ所で火災が発生したと明らかにした。街の上空に黒煙が大きく立ち上る様子が、動画から確認できる。最近では最も激しい砲撃だったと、市長は述べた。
ツイッターに投稿された動画では、離れた距離から撮影された爆発の様子が見える。キャプションによると、スロヴィヤンスクの映像だという。投稿者は、ゼレンスキー大統領の元報道官、ユリア・メンデル氏。BBCはスロヴィヤンスクの最新状況を独自に検証できていない。
ロシア領内を砲撃?
ロシアは3日、ウクライナがロシア領内の都市、ベルゴロドをミサイル攻撃したと主張した。
ベルゴロドは、ウクライナの北側国境から約40キロにある。地元知事は、4人が死亡したと主張。ロシア国防省は、ウクライナのトーチカUミサイル3発を迎撃したが、破片が集合住宅に落下したと説明した。
ウクライナ側はロシアのこうした主張を否定し、ロシア側による「陽動作戦」だと反論した。
これとは別に、ウクライナの駐トルコ大使は、現地税関が、ウクライナ産穀物を運んでいたロシア船を拿捕(だほ)したと明らかにした。これに先立ち、ウクライナの検察庁はトルコ政府に対し、ロシアの旗を掲げ、イスタンブールから東の沖合に停泊中の貨物船「ジベク・ジョリ」の拿捕を要請していた。









