東部リシチャンスク市は「自軍の支配下にある」、ウクライナとロシアの双方が主張

Lysychansk landscape

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画像説明, ウクライナ東部リシチャンスク上空に立ち上る黒煙

ロシアが完全掌握を目指すウクライナ東部ルハンスク州で、ウクライナ軍の最後の防衛拠点となっているリシチャンスク市をめぐり、ウクライナとロシアはそれぞれ、同市を支配下に置いていると主張した。

ウクライナは2日、リシチャンスクで自軍がロシア軍の激しい砲撃に耐えているとしつつ、街はロシア軍に占領されていないと主張した。

一方でロシアの後ろ盾を受ける分離主義者は、同市への侵入に成功し、市中心部に到達したと主張している。

ロシアのメディアは、分離主義者かロシア軍がリシチャンスク市内を行進しているように見える動画を複数報じた。

ロシア側の情報筋は、廃墟と化した街の行政センターに旧ソヴィエト連邦国旗が立てられたとされる動画をツイッターに投稿したが、これが事実かどうか検証できていない。

リシチャンスクは、ウクライナにとって一大工業地帯の東部ドンバス地方に位置するルハンスク州内で、ウクライナ軍の支配下にある最後の都市。ロシア軍は先月、近隣のセヴェロドネツク市を掌握した。

ルハンスク州のセルヒィ・ハイダイ知事は、リシチャンスクへの攻勢は衰えておらず、包囲されたこの街に四方八方からロシア軍が迫っていると述べた。

ロシアの後ろ盾を受ける勢力が一方的に独立を宣言している自称「ルガンスク人民共和国」のロディオン・ミロシュニク駐ロシア「大使」は、リシチャンスクは「制圧された」が「まだ解放されていない」とロシアのテレビ局に語った。

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ロシアがウクライナの「非武装化」と「非ナチス化」のためと称して2月24日にウクライナ侵攻を開始して以降、国連非営利調査団体ACLEDによるとウクライナで民間人と戦闘員が計1万人以上死亡し、少なくとも1200万人が家を追われている。

西側諸国はウクライナに武器を提供し、核保有大国で世界的エネルギー供給国でもあるロシアに対し、前例のない制裁を加えている。

Ukraine deaths
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各地で攻撃続く

ウクライナの第2都市ハルキウでは2日、相次ぐ攻撃で鉄道路線や送電線が損傷した。死傷者は報告されていない。

港湾都市オデーサへ続く重要なルートに位置する南部ミコライウ市は、複数の爆発に見舞われた。

ロシア国防省は、ロシア空軍がウクライナ軍の司令拠点5カ所と複数の弾薬庫を破壊したと発表した。この主張について、第三者による検証はされていない。

ロシア軍は前日1日にオデーサ州にミサイル攻撃を行い、1発が9階建て集合住宅に直撃。20人以上が死亡した。

ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領はその後、ベラルーシの防空網がウクライナのミサイルを撃墜したとしたが、場所の詳細は明らかにしなかった。ルカシェンコ氏はロシアのウラジーミル・プーチンと緊密な同盟関係を築いており、2月にロシア軍がベラルーシからウクライナに侵攻することを容認している。

「(ウクライナは)我々を挑発している(中略) 3日前、もう少し前かもしれないが、ベラルーシ領内の軍事施設をウクライナ領内から攻撃しようとした」と、ルカシェンコ氏は主張した。「しかし、ありがたいことに、対空防衛システム・パーンツィリが全てのミサイルを迎撃した」。

また、「我々はウクライナで戦闘しようとしているわけではない」と付け加えた。

英国防省は、ロシアがソ連時代の対艦ミサイルを、設計の意図とは異なる「二次的な陸上攻撃」のために使用していると非難。中部クレメンチュクと南部オデーサで多くの民間人犠牲者を出した攻撃に「Kh-22ミサイル」と「Kh-32ミサイル」が使用された「可能性が高い」とした。

ウクライナ軍の支配下にあるドンバス地方の主要都市スラヴャンスクも、再びロシア軍の砲撃を受けた。ヴァディム・リャフ市長は使用が禁止されているクラスター弾で4人が死亡したと述べた。BBCはこの主張を検証できていない。

Kremenchuk28June