北朝鮮、「中距離弾道ミサイル」を発射実験 2017年以来

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北朝鮮が30日、日本海に向けてミサイルを発射した。同国メディアは31日、中距離弾道ミサイル(IRBM)だったと伝えた。北朝鮮がIRBMを発射したのは2017年以来。
北朝鮮の国営メディア朝鮮中央通信(KCNA)は、発射されたのは中距離弾道ミサイル「火星12」だったと伝えた。「精度の確認」が発射の目的で、金正恩(キム・ジョンウン)総書記は立ち会っていなかったとした。
KCNAはまた、「近隣諸国の安全保障状況を考慮し、最も高い角度で(北朝鮮)北西部から朝鮮の東海に向けて」ミサイルが打ち上げられたと報じた。
韓国当局によると、ミサイルは30日午前7時52分、北朝鮮の東方沖へと発射された。北朝鮮が発射したミサイルとしては、2017年11月以降で最大とされる。
日本と韓国の当局は今回のミサイルについて、高度2000キロに達し、約30分間にわたって距離800キロを飛行した後、日本海に落下したとした。
北朝鮮のミサイル発射は今月に入って7回目。すでに短距離ミサイルを何度も日本海へと発射している。北朝鮮のミサイル開発にとって、今年1月は過去最も活発な月となっている。
KCNAは今回発射されたミサイルだとする写真を公表した。弾頭部分に装着されたカメラが撮影したとされる、宇宙から見た朝鮮半島と周辺地域の写真も含まれている。

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日本、韓国、アメリカはそろって今回の発射を非難した。
アメリカは北朝鮮に「これ以上の不安定化行為を慎む」よう要求。ロイター通信によると、米政府高官の1人はその後、核兵器とミサイルの開発をめぐる前提条件なしの直接対話を北朝鮮に呼びかけたという。
この政府高官は、「真剣な協議を始めるのは完全に適切かつ正しいと、私たちは考えている」と述べた。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、度重なる実験は2017年の緊迫状態を想起させるものだと述べた。同年には北朝鮮が、数回の核実験と大型ミサイル発射実験を実施。ミサイルの一部は日本上空を通過して北太平洋に落下した。
国連は北朝鮮に対し、弾道ミサイルや核兵器の実験を禁じており、厳しい制裁を科している。
しかし北朝鮮はたびたび、この禁止に背いている。金総書記は、同国の防衛力を増強する考えを表明している。

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金総書記は2018年、核兵器や、射程距離が最も長い大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験を停止すると発表。だが2019年に、再開を示唆していた。
アメリカは今月になって、北朝鮮がミサイルを発射したこと受けて制裁を強化。両国の対話は、1年前にジョー・バイデン米大統領が就任して以来、停滞した状態が続いている。
北朝鮮が今月実施したミサイル実験からは、アメリカと日本が周辺地域で多額の費用をかけて開発してきた複雑なミサイル防衛システムを上回る技術力を、北朝鮮が手に入れつつあることがわかる。
韓国の元海軍司令官で慶南大学教授の金東葉氏は、北朝鮮について「サソリのしっぽのような抑止システムを持ちたいのだろう」と話した。
金教授は「北朝鮮の主な目的は、攻撃ではなく自国防衛だ」とし、同国が「多様な抑止力を確保」しようとしていると解説した。
一方、外交政策・国家安全保障センターのウク・ヤン氏は、「オリンピックを目前にしてアメリカと中国の両方に対して圧力を高めようと、金(正恩)は実験を重ねているようだ」とロイター通信に話した。








