ジョコヴィッチ選手、入国時の申告内容めぐり疑惑が浮上

Novak Djokovic

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画像説明, ジョコヴィッチ選手はまだ国外退去となる可能性がある

男子テニス世界ランキング1位のノヴァク・ジョコヴィッチ選手(34)のオーストラリア入国問題で、現地メディアは11日、同選手が入国の際に虚偽の申告をしていた疑いがあり、入管当局が調べを進めていると報じた。

ジョコヴィッチ選手は6日、全豪オープン出場のためメルボルンに到着した後、査証(ビザ)を取り消された。しかし同地の裁判所は10日、ビザの効力を回復させた。同選手は正式に入国し、17日開幕の大会に向けて練習を開始した。

だがオーストラリアの移民担当相は、再びビザを取り消し、新型コロナウイルスのワクチンを接種していないジョコヴィッチ選手を国外退去させる権限をもっており、検討を続けている。

そうしたなか現地メディアは、ジョコヴィッチ選手が入国審査の際に提出した書類で、過去14日間の渡航歴はないと記していたと報じた。

ソーシャルメディアの投稿からは、ジョコヴィッチ選手がオーストラリア到着前の14日間に、セルビアとスペインの2カ国にいたことがうかがえる。

ジョコヴィッチ選手はこの新たな報道についてコメントしていない。同選手の弁護団はBBCに、現時点で言うことはないと話した。

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豪紙シドニー・モーニング・ヘラルドによると、ジョコヴィッチ選手は入管当局に対し、オーストラリア・テニス協会が渡航申告書を代理記入したと説明した。この訴えが同選手に有利に働くかは明らかではない。

オーストラリア国境警備隊(ABF)は今のところ、今回の報道に関する発表はしていない。

ジョコヴィッチ選手は昨年の全豪オープンで男子シングルスを制しており、優勝回数は史上最多の9回を数える。今大会で優勝すれば、4大大会(グランドスラム)のタイトル獲得が通算21回になり、男子選手の最多記録となる。

ジョコヴィッチ選手は10日に拘束を解かれた後、大会が開かれるメルボルンのロッド・レイヴァー・アリーナのコートでチームのメンバーらと一緒に写真を撮影。その後にツイッターに投稿した

担当大臣が取り消しを検討

セルビアのアナ・ブルナビッチ首相とオーストラリアのスコット・モリソン首相は10日、電話で協議した。ただ双方とも、ジョコヴィッチ選手のビザ問題について話したのかは明らかにしていない。

メルボルン連邦巡回家庭裁判所のアンソニー・ケリー判事が10日にジョコヴィッチ選手の解放を命じたのは、メルボルンの空港で当局がビザ取り消しを通告した際、同選手に十分な対応時間が与えられなかったと認定したためだった。

裁判所は、新型ウイルスに先月感染したためワクチン接種を免除されているとするジョコヴィッチ選手の主張が正当かについては、判断を示さなかった。

アレックス・ホーク移民担当相は11日、オーストラリアの移民法に基づき、同選手の入国ビザの取り消しをまだ検討していると述べた。

同法によると、移民担当相は「オーストラリアの保健、安全、良好な秩序」にとってリスクとなり得る人物を、国外退去させることができる。現地メディアは、ホーク氏は11日には決定を出さない見通しだと報じた。

男子プロテニス協会(ATP)は、豪当局に入国ルールについてより明快な説明を求めるとともに、選手にはワクチン接種を受けるよう強く促した。

セルビア首相が本人の説明促す

セルビアのブルナビッチ首相は、BBCのインタビューで、ジョコヴィッチ選手のウイルス検査の結果をめぐる「グレーな部分」について、同選手が説明すべき問題だと述べた。

ジョコヴィッチ選手については、昨年12月のPCR検査で陽性と判定された翌日、表彰式でマスクを着けずに子どもと一緒に写真撮影をしていた疑いが持ち上がっている。

ブルナビッチ氏はインタビューで、もしジョコヴィッチ選手がPCR検査で陽性だと自覚していたなら、セルビアの公衆衛生の規則に対する「明確な違反」となるだろうと話した。

「陽性なら隔離が必要だ」

「彼がいつ結果を知ったのかはわからない。そのためグレーな部分がある。(中略)これに対する答えはノヴァクだけが出せる」

セルビアの規則では、ウイルス検査で陽性となった人は14日間の自主隔離が求められている。ただ、その期間中にPCR検査で陰性となった場合は隔離対象から外れる。

ブルナビッチ氏は、ジョコヴィッチ選手に規則違反があった場合は、関連当局と協議する必要があるだろうとした。

動画説明, ジョコヴィッチ選手のビザ取り消しと収容、何が起きている?