オミクロン株、77カ国で確認 ほとんどの国に存在か=WHO

画像提供, AFP
世界保健機関(WHO)は14日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」が、すでに世界のほとんどの地域に存在しているだろうと警告した。オミクロン株への感染はこれまで77カ国で確認されている。
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、感染が確認されていない多くの国にもオミクロン株がおそらく存在し、前例のない速さで拡大しているだろうと述べた。
また、オミクロン株が過小評価されていると懸念を表明した。
「すでに、我々がこのウイルスを過小評価して危険な状況にいることが明らかになっている。その症状がそれほど重篤ではないとしても、感染者の多さが再び、準備の整っていない医療システムを圧迫するかもしれない」
11月に南アフリカで特定されたオミクロン株は、同国で猛威を振るっている。シリル・ラマポーザ大統領も陽性が発覚。症状は軽度だが、隔離状態にあるという。
オミクロン株が発見された直後には、多くの国が南アフリカや近隣国に対して渡航制限を設けたものの、世界各地への広がりを防ぐことはできなかった。
テドロス事務局長は記者会見で、オミクロン株は「これまでの変異株には見られなかった速さで流行している」と述べた。
また、オミクロン株対策として一部の国がブースター(追加)接種を加速させていることに触れ、ワクチンの不平等への懸念をあらためて示した。
米ファイザーと独ビオンテックは先に、ワクチンを3回接種すれば、オミクロン株に対する抗体が一定レベルで獲得できることが、小規模な研究で示されたと発表。抗体のレベルは、ほかの変異株に対して2回接種で得られるのと同程度だという。
テドロス氏は、追加接種は新型ウイルスの流行で「重要な役割を果たすだろう」と述べた上で、「優先順位への疑問が残る」と指摘。
「順番が重要だ。重症化や死亡リスクの低いグループに追加接種を行うことで、供給遅延から最初の2回の接種を受けられていない、感染リスクの高い人々の命が危険にさらされている」と述べた。
世界的なワクチン供給プログラム「コヴァックス」は、この数カ月で活動を加速している。しかし、同プログラムにワクチンを供給しているインドは今年半ば、自国での新型ウイルス流行の際にワクチン輸出を一時的に停止していた。当局は、こうした事態がまた発生し、数千万回分のワクチンが足りなくなる可能性を危惧(きぐ)している。
途上国ではなお、感染リスクが高いにもかかわらず、1回目のワクチンを接種できていない人々がいる。
イギリスは渡航制限を解除へ
イギリスのサジド・ジャヴィド保健相は14日、入国から10日間のホテル隔離が義務付けられている「レッドリスト」から、現在対象となっている11カ国を解除すると発表した。イギリスは12月初めにオミクロン株への水際対策を強化したが、すでに目的にそぐわない制限になっていると判断した。
イギリスではこのほかスコットランドで、クリスマス直前までは人の集まりを3世帯までとする制限が新たに発表された。
オランダはこの日、クリスマス休暇の始まる1週間前から小学校を閉鎖すると発表。ノルウェーはレストランやバーでの酒類の提供を禁止するなど、各国で感染拡大を食い止める対策が取られている。
※下の世界地図は、各国のワクチン接種を完了した人の割合を示している。色が濃くなるほど接種完了率が高い(グレーの国はデータなし。出典は「アワ・ワールド・イン・データ」)。












