オミクロン株、世界中で「感染リスク高い」 WHOが警告

A woman in the Netherlands sits on a tram while wearing a mask

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画像説明, オミクロン株はオランダやイギリス、ベルギーなどヨーロッパの国々でも確認されている。写真はオランダの路面電車の乗客

世界保健機関(WHO)は29日、新型コロナウイルスのオミクロン変異株によって、世界中で感染者が急増する危険性が高まっていると警告を発した。一部地域では影響が深刻になり得るとしている。

WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、「オミクロン株はこれまでにないほどスパイクたんぱく質が変異している。それらのいくつかは、パンデミックの波に影響を及ぼす可能性が懸念される」とした。

また、貧困国へのワクチン提供に世界全体で取り組む必要があると改めて強調し、新型ウイルス感染症COVID-19はまだ「終わっていない」と警戒を呼びかけた。

「オミクロン株の出現は、多くの人がCOVID-19は終わったと考えていても、実際には終わっていないことを示している」

死者は未確認

omicron PCR

オミクロン変異株は11月下旬、南アフリカで確認された。初期の分析では、再感染のリスクを高める可能性が示されている。

南アフリカは、オミクロン株を早期に報告したとして称賛されている。

テドロス氏は、世界各地の科学者たちが、新たな変異株の感染力の強さや再感染のリスク、ワクチンの効果について分析を進めているとした。

また、オミクロン株に関連した死者はまだ確認されていないと述べた。

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オミクロン株の感染者は、カナダ、イギリス、ポルトガル、ベルギー、オランダなど多くの国で確認されている。

イギリス、欧州連合(EU)、アメリカは、アフリカ南部諸国への渡航を禁止した。南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は、この決定を批判している

日本は30日から、すべての外国人の新規入国を禁止する。イスラエルも外国人の入国を禁じている。

オーストラリアは、大勢が待ちわびてきた出入国規制の緩和を延期した。留学生や査証(ビザ)を保有する技能労働者の入国は来月1日に再開の予定だったが、同15日に延期した。

追加接種を奨励

イギリスは、オミクロン株による新たな感染の波を抑えるため、ワクチンのブースター接種(追加接種)の対象者を18歳以上にする。

アメリカも同様の措置を取っている。ジョー・バイデン大統領は、「ブースター接種をしよう」と国民に呼びかけ、屋内でのマスク着用を強く求めた。

一方、渡航制限やロックダウンは現時点では予定していないとした。

米ジョンズ・ホプキンス大学の調べでは、新型ウイルスの流行が昨年始まってから、世界中で延べ2億6200万人以上が感染し、約520万人が死亡している。

Omicron
Chart showing cases compared by region. Updated 29 Nov
画像説明, 世界の地域別の1日当たりの感染者数の推移(7日間移動平均、今月28日時点)。上からアジア、ヨーロッパ、中東、北米、南米とカリブ海地域、アフリカ(出典:米ジョンズ・ホプキンス大学、各国保健当局)