バイデン氏、オミクロン株は「パニックする原因にはならない」 平静呼びかけ

画像提供, Getty Images
アメリカのジョー・バイデン大統領は29日、南アフリカで最初に検出された新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」について、「懸念材料だがパニックする原因になるようなものではない」と述べた。前日には、国境を接するカナダでオミクロン株への感染が確認されている。
カナダ東部オンタリオ州の保健当局は28日、最近ナイジェリアに渡航した2人がオミクロン株に感染したことを確認したと発表した。北米で感染者が確認されるのは初めて。29日には3人目の感染も確認されたと発表した。
アメリカはこれに先立ち、アフリカ南部8カ国からの渡航を制限すると発表。29日から実施された。
バイデン大統領は29日のホワイトハウスでの演説で、オミクロン株は「そのうち」アメリカ国内で検出されるだろう、「これはほぼ避けられないことだ」と述べた。
そして、新型ウイルスワクチンのブースター(追加免疫)接種を受け、マスクを着用するよう国民に呼びかけた。
また、新型ウイルスワクチンの製造会社が「必要な場合に備えて」、新しいワクチンのための「緊急時対応計画」を作成していると付け加えた。
バイデン氏は、現時点ではアメリカの渡航制限やロックダウンのさらなる強化は想定していないと述べた。
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アメリカは26日、南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ、ナミビア、レソト、エスワティニ、モザンビーク、マラウイの8カ国からの渡航を、29日から制限すると発表した。
カナダ、イギリス、欧州連合(EU)なども、アフリカ南部からの渡航を制限している。
バイデン氏は29日の演説で、今回の渡航禁止措置により、アメリカがオミクロン株について研究する時間が確保できたと述べた。
世界保健機関(WHO)はオミクロン株を「懸念される変異株」(VOC)に指定している。だが、この変異株が従来株より感染力が強いものなのかや、ワクチン接種による防御機能を回避できる可能性が高いのかについては依然として不明だ。
「我々には世界で最も優れたワクチン、最も優れた医薬品、最も優れた科学者がいる。そして我々は日々、多くのことを学んでいる」と、バイデン氏は述べた。また、「科学的かつ豊富な知識に基づく行動とスピード感でこの変異株と闘う。混沌(こんとん)や混乱に陥ることなく」と誓った。
南アフリカ政府が、変異株について報告したことを称賛されるのではなく、渡航禁止措置によって自分たちが「罰せられている」と反発する中、バイデン氏は、南アフリカの科学界がオミクロン株の存在を報告したことをたたえた。
「南アフリカの科学界は、この新たな変異株の出現を迅速に世界に知らせた」、「このような透明性は、新たな脅威に迅速に対応する能力を向上させることにつながるため、奨励・称賛されるべきだ」と、バイデン氏は述べた。
また、米食品医薬品局(FDA)に対し、オミクロン株を標的とした新たなワクチンを承認するために、「手を抜くことなく、可能な限り迅速なプロセス」を用いるよう指示していることも明らかにした。
体の痛みやだるさ訴える
南アフリカ医師会のアンジェリーク・クッツェー会長はBBCに、南アフリカで確認された30代などの患者の症状は軽いものがほとんどだが、変異株に対する調査はまだ初期段階にあると述べた。
「患者の主な訴えは、体の痛みや強い倦怠感だ。高齢者ではなく若者に見られる(中略)これは、病院に直行して入院するような患者たちの話ではない」とクッツェー医師は話した。













