トランプ氏の側近バノン被告、米FBIに出頭 議会侮辱罪で起訴

Former Trump Administration White House advisor Steve Bannon gives a brief statement as he arrives to turn himself in at the FBI Washington Field Office

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画像説明, 米連邦捜査局(FBI)に出頭したバノン被告(15日、ワシントン)

ドナルド・トランプ前米大統領の首席戦略官だったスティーヴ・バノン被告(67)は15日、米連邦捜査局(FBI)のワシントン支局に出頭した後、ワシントンの連邦裁判所に出廷した。同被告は、今年1月の連邦議会襲撃事件を調査する下院特別委員会による召喚を拒否したため、12日に議会侮辱罪で正式起訴された。

FBI支局の前でバノン被告は集まった記者団に、「これは地獄発の微罪になる」と述べた。裁判所の前では支持者たちに向けて、バイデン政権を「不当」と呼び、闘う姿勢を示した。

被告は、トランプ支持者による議会襲撃事件について調査する下院特別委に召喚されながら、議会証言ならびに資料提出を拒否したため、司法省に起訴された。有罪となれば、最長1年の禁錮刑と10万ドル(約1140万円)の罰金を科される可能性がある。

ワシントン連邦地裁の前でバノン被告は、自分が起訴されたのは政治的動機によるもので、起訴事実を争うつもりだと記者団に話した。

「我々は防御に回るのにもう飽きている。これについては攻撃に打って出るつもりだ」と被告は述べた。

裁判所の命令で被告は、毎週裁判所に居場所を報告するほか、登録住所にとどまり首都ワシントン周辺から離れることを禁止された。パスポートの提出も命じられた。

罪状認否は18日午前、ビデオリンクで行われる予定。

バノン被告は裁判所に出廷する自分の様子をインターネットで生中継し、「みんな集中するように。ぶれるな」、「忘れるな。大事なのは雑音じゃない、合図だ。これはぜんぶ雑音だ。あれが合図だ」などと支持者に呼びかけた。

議会資料によると、今では右派ポッドキャスト「戦争指令室」を主催するバノン被告は、議会襲撃事件の前夜に「明日はとんでもない大騒ぎになる」と発言していた。

弁護団は、トランプ氏に関する被告のメールなど通信内容は、大統領に関する機密情報として保護対象だと主張している。

議会襲撃について調査する下院特別委員会は、これまでに十数人のトランプ氏側近に証言と資料提出を命令しているが、トランプ氏は大統領特権を主張して、召喚を拒否するよう促している。

召喚を拒否したバノン被告は、下院特別委の調査に関連して起訴される第一号となった。

ほかにも、トランプ政権の首席補佐官だったマーク・メドウズ氏も議会の証人喚問を拒否しているため、法的措置の対象になる可能性がある。

トランプ氏は今月14日、「スティーヴ・バノンが受けているような仕打ちを、この国はおそらくほかの誰にもしたことがない」として、被告を擁護した。トランプ氏は2017年8月に、ホワイトハウス首席戦略官の職から被告を解任している。また2018年1月には、トランプ政権の暴露本で取り上げられたバノン被告の批判的発言をめぐり、被告は解任されてから「正気を失った」のだと述べていた。

今年1月の連邦議会襲撃では、2020年大統領選でバイデン氏が勝利した結果を議会が正式認定する手続きを妨害しようと、トランプ支持者が大挙して議事堂になだれこんだ。

トランプ氏は今も引き続き、本当に勝ったのは自分で、大規模な不正選挙で勝利を奪われたのだと、具体的証拠を提示することなく主張し続けている。また多くの支持者もそれに同意している。