米連邦地裁、議会襲撃当時の文書の開示認める トランプ氏の訴え退け

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アメリカの連邦地裁は9日、今年1月の米連邦議会襲撃事件を調査している下院特別委員会に対する、ドナルド・トランプ前政権下のホワイトハウス文書の一部開示を認めた。
特別委は、トランプ前大統領が事前に襲撃を知っていたかどうかを探っており、関連資料の開示を求めている。一方でトランプ氏は、大統領の通信記録を非公開にできる大統領権限を主張。資料を開示すべきではないとして、裁判を起こしている。
しかしタニヤ・チャトカン判事は今回、国立公文書館は特別委の要求に応えるべきだとする判決を出した。
39ページにわたる判決文では、現職の大統領が同意している現状では特に、連邦議会は資料の開示を受ける権利があると結論付けた。
またトランプ氏について、「現職の大統領の判断に対する敬意がみられない。行政府の示した意思を覆せるかもしれないというトランプ氏の態度は、彼の大統領権限が永続するという考えに基づいているように思われる」と指摘。「しかし大統領は君主ではないし、原告は大統領でもない」と述べた。
さらに、トランプ氏は大統領経験者としての特権を使う権利があるものの、現職の大統領こそが「特別委の利益を保護するのに最も適した立場にある」としている。
すぐには開示されない見通し
こうした判決が出たもの、近い将来に関連資料が開示される可能性は低いとみられている。
トランプ氏の広報担当者は、最高裁に上告する方針だと語っており、法廷闘争が続くと見込まれる。
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1月6日の議会襲撃では、2020年大統領選でジョー・バイデン氏が勝利した結果を議会が認定している最中、トランプ氏の支持者たちが議事堂に侵入した。その後、襲撃に参加した約670人が逮捕され、起訴や裁判が相次いでいる。
トランプ氏は大統領選の結果が「盗まれた」と主張しているが、証拠は提示していない。同氏は大統領選での敗北を認めていない。
米下院は、議会襲撃を扇動したとしてトランプ氏を弾劾訴追したが、共和党が多数を占めていた上院では無罪評決が出ている。
その後設置された特別委は、資料の開示要求に加え、トランプ氏の元側近らに召喚状を送り、証言を求めている。
8日から9日にかけても、元側近など16人に召喚状が送られた。これにはケイリー・マケナニー元大統領報道官、元顧問のスティーヴン・ミラー氏、トランプ氏の首席補佐官だったマーク・メドウズ氏、マイケル・フリン元大統領補佐官、ビル・ステピエン元選挙対策本部長などが含まれる。
特別委はすでに、首席戦略官だったスティーヴ・バノン被告や首席補佐官代理だったダン・スカヴィーノ氏にも召喚状を発行。しかしバノン被告は出席を拒否したため、議会侮辱罪に当たるとして起訴されている。








