ワクチン接種で100ドル支給を、バイデン米大統領が州政府に要請 感染拡大受け

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アメリカのジョー・バイデン大統領は29日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、新たにワクチンを接種する人に100ドル(約1万1000円)を支給するよう州政府に呼びかけた。
また連邦政府職員に対し、ワクチン接種の要件を厳格化した。連邦政府はアメリカ最大の雇用主で、約200万人の職員を抱える。
この要請では、職員にワクチン接種証明を提示するよう求めており、それができない場合は、検査とマスク着用が義務付けられる。
米疾病対策センター(CDC)によると、アメリカでは29日までに全人口の49.4%、18歳以上の60.3%がワクチン接種を終えている。
ホワイトハウスでの記者会見でバイデン大統領は、一連の施策は感染力の高いデルタ株の流行を受けたものだと説明。「ワクチン未接種者のパンデミック」によって状況が悪化していると述べた。
「大勢が死にそうになっているし、死ななくていいはずの人たちが死んでしまう」と、大統領は警告した。
また、100ドルの給付はすでにワクチンを打った人たちにとって不公平に見えるかもしれないと認めた上で、「ワクチンを受ける人が増えれば、それは全員の利益になる」話した。
ワクチン給付の予算は、1兆9000億ドル(約200兆円)規模の新型コロナウイルス経済対策「アメリカン・レスキュー・プラン(アメリカ救済計画)」が使われる予定。
さらに、アメリカ政府はワクチン接種時に従業員に有給休暇を与える中小企業に「満額を補償する」予定だと大統領は述べた。
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ワクチン接種を拒否する連邦職員は解雇されないものの、ホワイトハウスの今回の発表は、アメリカ全土の雇用主に規範を示す目的もあった。
会見の中で民主党のバイデン大統領は、主に共和党支持者の保守派層の間で広がる、ワクチンを危険視する風潮にも言及した。
大統領は、ワクチンに「政治的な要素は何もない」と強調。新型ウイルスのワクチンは共和党政権下で開発・承認されたもので、バイデン政権はその流通を推し進めているのだと説明した。
6月に発表された研究によると、新型ウイルスによる死者の99%が、ワクチンを打っていない人だったという。
CDCの最新データによると、アメリカでは18歳以上の約7割が少なくとも1回、ワクチンを受けている。しかし、接種率は地域によってばらつきがある。感染が拡大している南部や西部の州ほど、感染率が低い傾向にある。
こうした状況の中、アメリカではCOVDID-19関連死が1週間に2000人近くに上っている。新規感染者は1日当たり約6万人と、過去3カ月で最多となっている。

CDCは27日、新型ウイルスの感染が拡大している地域について、ワクチン接種済みであっても屋内ではマスクを着けるべきとする助言を発表した。
ニューヨークやカリフォルニアなど数週では、公共の屋内施設でのマスク着用を義務付けるなど、さらに対策を徹底している。







