米NY市長選の民主予備選、アダムス氏が勝利確実 2人目の黒人市長が濃厚に

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米ニューヨーク市長選の民主党候補を決める予備選挙で、元警察官で犯罪対策の強化を訴えているエリック・アダムス氏(60)の勝利が6日、確実になった。同市は民主党が長年優勢なことから、11月の市長選でアダムス氏が同市2人目の黒人市長に選出される見通しとなった。
予備選は先月22日に投票され、開票作業が進められていた。米AP通信が6日夕、アダムス氏の当選確実を報じた。
アダムス氏は現在、ニューヨーク市ブルックリンの区長を務めている。
市長選は11月に開かれる。共和党候補は、赤いベレー帽で知られる非武装自警団「ガーディアン・エンジェルス」の設立者、カーティス・スリワ氏になることが確実視されている。
警察改革と治安改善
アダムス氏は民主党の穏健派とされる。選挙戦では、警察予算の削減を求める運動を非難。市警改革を公約に掲げ、一方で市民の安全確保も訴えるという、難しい主張を展開してきた。
警察の統計によると、ニューヨーク市では過去1年間で犯罪が22%増加した。発砲事件は73%の大幅増となっている。
アダムス氏は先月22日の投票日の夜、「本当に黒人の命も大事なら、警察の虐待行為に反対するだけではだめだ。私たちのコミュニティーを引き裂いている暴力に、反対しなくてはならない」と訴えていた。
一方の共和党は、アメリカ各地で殺人が急増していることについて、民主党リベラル派が提唱する、警察予算の削減を求める運動が影響していると批判している。
ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(民主党)は6日、増加する銃暴力に対処するため、災害緊急事態命令を発令した。
市警予算はどうなる
今回の予備選でアダムス氏に最も迫ったのは、ニューヨーク市初の女性市長を目指した、前市衛生局長のキャサリン・ガルシア氏だった。
ガルシア氏も、警察予算の削減には賛成しなかった。
アダムス氏が米最大都市の市長に就任すると、1000億ドル(約11兆円)規模の予算を監督することになる。
現在のビル・デブラジオ市長(民主党)のもとで先月可決された予算案では、警察予算を前年比2億ドル増やす。昨年は警察予算削減の要求運動の中、警察予算を10億ドル削減していた。
デブラジオ氏は人気があるが、今年末に任期満了を迎える。
ニューヨーク市の有権者登録者数は、民主党が7対1の比率で共和党を圧倒している。
同市初の黒人市長は、1990~93年に務めたデイヴィッド・ディンキンズ氏。









