米NY州、銃暴力増加で緊急事態を宣言 防止策を強化

Police investigate the scene of a shooting in Brooklyn on June 23, 2021 in New York City. New Yorkers are increasingly concerned about a rise in violence in the city with a 53.2 percent hike in shootings from last year so far this year

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米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事(民主党)は6日、増加する銃暴力に対処するため、災害緊急事態命令を発令した。銃暴力をめぐって州が緊急事態命令を出すのは米国初。

クオモ知事は緊急事態命令に署名する際、ニューヨーク州では独立記念日(4日)の週末に51件の銃撃事件が発生したと述べた。

この緊急事態命令により、1億3870万ドル(約153億4500万円)が銃暴力への介入および防止プログラムに充てられることとなる。

これには、ニューヨーク州保健当局が監督する銃暴力防止局の設置や、銃撃事件のデータ提供を警察に義務付けること、州外からの銃器の流入を防ぐことなどが含まれる。

アメリカでは先週末に200人近くが犠牲になるなど、全国で銃関連の死者が増加している。

米連邦捜査局(FBI)が3月に発表した2020年の予備統計によると、殺人事件の件数は前年比25%増と大幅に増加している。これまでのところ、この増加傾向は2021年に入っても続いており、殺人事件の大半は銃関連という。

ジョー・バイデン大統領は6月下旬、増加する殺人事件に対処するためのホワイトハウスの戦略を公表した。この戦略には悪質な銃販売店や銃器の密売を減らすことなどが盛り込まれている。

銃暴力は公衆衛生上の危機

クオモ知事が宣言した銃暴力に関する災害緊急事態は、銃暴力を公衆衛生上の危機とみなしている。

「直近の数字を見ると、銃暴力や犯罪で亡くなる人の数は、新型コロナウイルス感染症で亡くなる人よりも多くなっている」と、クオモ氏は述べた。

「新型ウイルスの場合と同様に、ニューヨーク州は銃暴力への対処と予防のために、包括的アプローチで再びアメリカをリードすることになる」

クオモ氏は昨年、ニューヨーク州が同国の新型ウイルス感染拡大の中心となった際の対応をめぐり、米メディアから広く称賛された。

しかし老人ホームの入居者の死者数を数千人単位で過小報告していたことが明らかになり、隠ぺいの疑いが浮上した。

現職の州職員と元職員らに対する性的不正行為疑惑も浮上し、クオモ氏への批判が高まっている。同氏はこれらの疑惑を否定している。

シエナ大学の直近の世論調査によると、民主党が多数を占めるニューヨーク州の有権者のうち、クオモ氏の再選を望む人はわずか3分の1で、4分の1近くが直ちに辞任すべきだと答えた。