香港警察、民主派新聞の編集局長ら5人を逮捕 国安法違反で

Apple Daily editor-in-chief Ryan Law posing for a portrait in the newsroom in Hong Kong

画像提供, Getty Images

画像説明, アップルデイリーの羅偉光編集局長

香港警察は17日、香港国家安全維持法(国安法)に違反したとして、民主派の新聞「蘋果日報(アップルデイリー)」の編集局長と他の幹部4人を逮捕した。

アップルデイリーを創刊したメディア界の大物、黎智英(ジミー・ライ)氏(73)はすでに、無許可の集会に参加した罪などで実刑判決を受けている。

香港では昨年6月に国安法が施行されて以来、反政府派や民主派の活動家、政治家らが100人以上逮捕されている。

警察は17日午前7時半ごろにアップルデイリーのオフィスに入り、すべての出入り口を封鎖した。

アップルデイリーは、フェイスブックのアカウントで捜査の様子を生配信した。

警察は声明で、同社に対して家宅捜索を行ったと発表。捜索令状では「報道資料の捜索と押収」が認められていると説明した。

「露骨な攻撃」

これとは別に、アップルデイリーの羅偉光編集局長と陳沛敏副社長、張志偉ディレクターのほか、親会社「壱伝媒(ネクスト・デジタル)」の張剣虹CEOと周達権COOの計5人が、それぞれの自宅で逮捕された。

警察は逮捕者の名前を明らかにしていないものの、47~63歳の5人を「外国あるいは国家安全保障を脅かす外部勢力との共謀」の疑いで逮捕したと述べている。

黎氏の顧問を務めるマーク・サイモン氏はロイター通信の取材に対し、今回の逮捕はアップル・デイリーの編集部を標的とした「露骨な攻撃」だと説明した。

警察がアップルデイリーを捜査するのはこの1年で2回目。昨年8月には、黎氏と息子を含めた10人が逮捕された。

<関連記事>

香港では昨年6月、反政府的な動きを取り締まる国安法が施行された。中国からの分離独立や中央政府の転覆、テロ行為、外国勢力との結託を禁止するもので、違反すると最高で無期懲役の刑が科される。

活動家たちは、香港の言論や集会の自由を損なうものだと主張しているが、中国側は香港に安定を取り戻すために必要だとしている。

創業者は服役中

香港の裁判所は5月、2019年10月1日に無許可集会に参加したとして、黎氏に禁錮1年2カ月の新たな実刑判決を言い渡した。

黎氏はすでに、2019年の他の集会への参加などをめぐり、今年4月に禁錮1年2カ月の実刑を言い渡され服役中。新たな判決の刑期の一部を続けて服役することになっており、黎氏の禁錮期間は計1年8カ月となる。

一方、今月13日には、無許可集会を扇動した罪で約7カ月にわたり収監されていた民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏(24)が釈放されている。

動画説明, 抗議者から「愛国者」へ……中国が香港を抑圧する理由