英イングランドのロックダウン緩和、政府が4週間延長を検討=関係筋

画像提供, PA Media
英イングランドでは現在、新型コロナウイルス対策のロックダウンが段階的に緩和され、今月21日に制限が解除される予定となっている。しかし英政府は、この解除時期を最大4週間遅らせることを検討しているという。関係筋がBBCに明らかにした。
6月21日までに実施される予定の、イングランドのロックダウン緩和の最終段階では、社会的距離に関する法的制限がすべて解除されると共に、ナイトクラブの営業再開、エンターテインメントや結婚式などの制限も撤廃される。
しかしイギリスでは現在、感染者が急増しているほか、インドで最初に特定された新形ウイルス変異株(デルタ株)の強い感染力への懸念が高まっている。
政府集計によると、イギリスでは11日に8125人の感染が確認された。ウイルス検査で陽性が判明してから28日以内に死亡した人は、17人だった。
過去7日間の新規感染者は4万5895人で、その前の7日間から58.1%増えている。
首相官邸筋は、最終決定はまだ下されていないと強調した。
14日に予定されているロックダウン緩和の最終段階に関する発表に向けて、今もデータ調査が続けられている。しかし、ある政府筋によると、政府内でいくつかの選択肢が検討されており、今のところ制限解除を4週間延期する話が有力という。
制限解除を遅らせる間、若年層へのワクチン接種を開始し、より効果的な接種を進めることができる。
英紙ザ・タイムズやザ・サンが、政府が延期を検討していると最初に報じた。
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ロックダウン緩和の延期を求める声
ボリス・ジョンソン英首相に対してはこのところ、ロックダウン緩和の延期を求める圧力が強まっている。
英医師会(BMA)のチャアンド・ナグポール会長は、「入院患者の数だけでなく、長期的な症状に苦しむ可能性のある多くの若者の健康リスクも考慮しなければならない」と述べた。

イギリスでは感染者の10人に9人がデルタ株に感染している。
イングランド公衆衛生庁(PHE)のデータによると、デルタ株の感染力は、英ケントで特定されたアルファ株より約60%強いとされる。
また、デルタ株に感染した場合、アルファ株に感染した場合に比べて入院する確率が2倍になるという。
一方で、デルタ株に感染した人の約3分の2が、新型ウイルスワクチンを1回も接種していないこともデータで示されている。当局は1回の接種よりも2回接種した方がはるかに高い予防効果が得られると強調している。
10日時点の推計によると、イギリスでは現在の感染の増加率が続いた場合、6月21日までに1日1万5000人が感染し、7月下旬までには1月の感染レベルにまで達するとされる。ただしこれは、さらなる規制緩和が行われない場合の推計だ。
「接種事業の成果を無駄にしたくない」
最大野党・労働党のニック・トマス=シモンズ影の内相は、ロックダウン解除の遅れは「国中の多くの家族や企業にとって大打撃になる」と述べた。
トマス=シモンズ氏は、科学者たちが警告していたにもかかわらず、政府が「無謀な国境政策」を続けてきたために「デルタ株がイギリスに到達して広がってしまった」と非難した。
ナディム・ザハウィ・ワクチン担当相は先に、慎重なアプローチが重要だとした上で、「予防接種計画で努力して獲得した成果を無駄にはしたくない」と付け加えた。
イギリスでは成人人口の55.4%にあたる2900万人以上が2回のワクチン接種を完了している。
ウイルス感染者1人が次に何人に感染させるかを示す実効再生産数「R」は、イングランドでは1.2~1.4に上昇していると推定されている。これは、ウイルス感染者10人あたり12~14人に感染させることを意味する。









