WHOの「新型ウイルス起源」調査団、中国に入れず 「大変失望」と事務局長

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世界保健機関(WHO)は5日、今月に中国・武漢市で予定していた新型コロナウイルスの感染症COVID-19の発生源調査について、調査チームが中国への入国を拒否されていると明らかにした。
WHOによると、調査チームのうち2人はすでに、5日早朝に中国に向けて出発していた。ロイター通信はWHOの緊急対応責任者マイク・ライアン博士の話として、1人は引き返し、もう1人は第3国でトランジット中だと報じた。
WHOは、入国に必要なビザの手続きに不備があったと説明した。
数カ月にわたるWHOとの交渉の末、中国は長く待ち望まれていた新型ウイルスの発生源調査に同意していた。
新型ウイルスは2019年後半に武漢市で最初に検出された。同市内の野生動物を扱う市場が初期の大流行につながったとされる。
「大変失望」
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、調査チームの「メンバー2人がすでに出発していたことや、ほかのメンバーが土壇場で渡航できなくなったことを思うと」、中国が調査チームの到着に未だに許可を出していないことに「大変失望」していると述べた。
「中国が(調査チームの)派遣を最速で実現するため、国内手続きを加速させていると、確約を受けていた」と、テドロス氏はスイス・ジュネーヴで記者団に述べた。そして、中国高官に連絡し、「このミッションはWHOと国際チームにとって優先事項」なのだと強調したと説明した。
WHOは新型ウイルスのパンデミックの発生源となった動物と、動物からどうやって人間に感染したのかを正確に調べることを目的に、国際的な専門家10人からなる調査チームを数カ月間にわたり中国に派遣するため準備を進めてきた。
先月には2021年1月から調査を開始することが発表されていた。
COVID-19は2019年後半に湖北省中部・武漢市で初めて検出された。
当初、野生動物を販売する市場が新型ウイルスの発生源で、この市場で動物からヒトに感染したとされていた。
しかし新型ウイルスの発生源をめぐっては、依然として議論が続いている。市場は発生源ではなく、感染拡大につながっただけだと考える専門家もいる。
ヒトに感染する可能性のあるコロナウイルスが何十年も前からコウモリの間で検出されずに広がっていた可能性が、一部の研究で示されている。しかしどの動物がコウモリからヒトへと新型ウイルスを媒介したのかは分かっていない。







