イスラム法「シャリア」とは アフガン女性にとって何を意味するのか
アフガニスタンを支配下に置いた武装勢力タリバンは、シャリア(イスラム法)に基づいて同国を統治するとしている。
タリバンは15日に首都カブールを掌握した後、アフガンでの戦闘で勝利したと宣言。アメリカ主導の連合軍が撤退した後のことだった。
アフガニスタンで何が起きているのか
タリバンの報道担当のザビフラ・ムジャヒド幹部は17日、カブール掌握後初の記者会見で、メディアや女性の権利といった問題は「シャリア(イスラム法)の枠組みの中」で尊重されると述べた。しかし、これが実際に何を意味することになるのか、タリバンはまだ詳細を明かしていない。
ノーベル平和賞の受賞者のマララ・ユサフザイさんは、タリバンによるシャリアの厳格な解釈について、アフガンの女性や少女にとって悲惨なものになる恐れがあると警告している。パキスタンで女性が教育を受ける権利の重要性を訴えていたユサフザイさんは15歳の時、女性の教育を否定するタリバンの戦闘員に頭を撃たれた。
「女性の権利活動家を含む、アフガニスタンの活動家数人と話をする機会があった。彼らは、自分たちの生活がどうなるかわからないという共通の懸念を抱えている」と、ユサフザイさんはBBCに語った。
「彼らの多くは1996年から2001年に起きたことを覚えていて、自分たちの安全や権利、保護、(そして)学校へのアクセスについてひどく心配している」
タリバンはシャリアの独自の厳格解釈で知られ、殺人や姦通で有罪となった人を公開処刑するなどしている。
シャリアとは
シャリアとはイスラム教の法制度のこと。
イスラム教の聖典コーランや、預言者ムハンマドの慣行「スンナ」や言行録「ハディース」に基づいている。
これらから答えが直接導き出せない場合には、イスラム法学者が法解釈を行い、特定のテーマや疑問に対する指針として裁定を下す場合がある。

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シャリアは「水場に至る明確に踏み慣らされた道」という意味。
シャリアは礼拝や断食、貧しい人々への寄付など、すべてのムスリム(イスラム教徒)が守るべき生活規範としての役割を担う。
ムスリムに、神の意志に従って生活のあらゆる側面をどのように導くべきかを理解させる狙いがある。
実際に何を意味するのか

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シャリアはムスリムの日常生活のあらゆる面に影響を与えることもある。
例えば、同僚から仕事の後にパブに行かないかと誘われて悩んだムスリムが、イスラム教の法的枠組みの中で行動できるよう、シャリアの法学者にアドバイスを求めることもある。
他にも日常生活の中で、家族法や金融、ビジネスといった分野について、ムスリムがシャリアに助言を求めることもある。
どんな厳しい刑罰があるのか
シャリアは犯罪を2つの一般的カテゴリーに分けている。1つは刑罰が伴う重罪「ハッド」犯罪。もう1つは裁判官の裁量に任される「タジル」犯罪。
ハッド犯罪には、手を切断されることもある窃盗や、厳しい刑罰が科されることもある姦通などが含まれる。

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ハッドの刑罰を適用する際には、多くの保護措置や信頼度の高い証明責任が伴う。
イスラム教国の中には、こうしたハッドの刑罰を導入している国もある。また、複数の調査で厳罰に対するムスリムの考えが様々であることが示されている。
どのように裁定を下すのか
シャリアは他の法制度と同様に複雑で、その実行は専門家の質と訓練に全面的に依拠している。
イスラム法学者がガイダンスと裁定を下すこととなる。正式な法的裁定とみなされているガイダンスは、ファトワと呼ばれる。

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シャリアには、スンニ派のハンバル学派、マリク学派、シャーフィイー学派、ハナフィー学派、シーア派のシーア・ジャアファル学派の5つの異なる法学派がある。
5つの法学派の解釈は、シャリアのもととなる原文をどれだけ文字通り解釈するかによって異なる。











