【東京五輪】 BBCが選ぶ、「世界の注目10選手」

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1年の延期を経て、東京オリンピックが23日、いよいよ開幕する。約1万1000人の出場選手の中からBBCスポーツが選んだ、「世界の注目10選手」を紹介する(イギリスと日本の選手は別に紹介予定)。
シモーン・バイルス

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16歳で世界の体操界にデビューして以来、「才能あふれるアメリカ体操選手」、「2016リオ大会の王者」、「史上最高の選手」といった言葉が贈られてきた。
ただ、道のりは平坦ではなかった。性的虐待、極度の疲労、新型ウイルス対策のロックダウン、そして誰もが避けられない加齢に直面してきた。現在24歳のバイルスは、体操ではベテランの部類に入る。
最近も米誌スポーツ・イラストレイテッドに、5年前とは体の動きが違っており、最初のロックダウンの最中には引退も考えたと語った。
厳しい練習をさらに1年続けるのは無理とも思われたが、バイルスは誰も挑戦しなかった新たな技術を身につけ、さらに強くなって競技場に戻って来た。彼女の名前がつけられた技は4つに増えた。
名誉あるオリンピックの個人総合で2連覇した選手は、1968年以降いない。バイルスと競るとすれば、チームメートのスニサ・リーだが、バイルスを負かすには真に特別な何かが必要だ。
女子体操は7月25日(日)に始まる。
ケイレブ・ドレセル
複数の金メダルを獲得したアメリカ競泳選手といえば、通算23個のマイケル・フェルプスを思い浮かべるかもしれない(フェルプスは3個の銀、2個の銅メダルも獲得している)。
だがドレセルは、フェルプスとの比較は受け付けない。
「(バスケットボールの)マイケル・ジョーダンとレブロン・ジェイムズを比べる人がいる」
「でも、私はレブロンを見るためにテレビをつける。彼がジョーダンよりうまいかは気にしない。彼のプレーそのものが素晴らしい。MJ(ジョーダン)よりうまいかなんて関係ない」
ドレセルにとってのライバルは、昨日の自分だけだという。
まだ金メダル獲得が2個「だけ」の彼が、フェルプスに並ぶのは当分先のことだ。それでも現在24歳のドレセルは、東京で最多6個の金を取ると予想されている。
出場種目は、50メートルと100メートル自由形、100メートルバタフライ、それに3種類または4種類のリレー。
100メートル自由形は7月27日に予選がスタートする。
ジェシカ・スプリングスティーン

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名前から、アメリカ・ロック音楽界の伝説的存在、「ザ・ボス」ことブルース・スプリングスティーンと関係があるのかと思ったなら、そのとおり。彼の娘だ。
家族が所有し生活するニュージャージー州の牧場で、5歳のときに乗馬を始めた。それが彼女の障害馬術のバックグラウンドとなっている。
前々回ロンドン五輪では控え選手となったが、前回リオ五輪では代表選手団に入れなかった。今回、29歳でオリンピック初出場となる。
米代表となったのは「スプリングスティーン」という、いかにもアメリカっぽい名前のおかげではない。世界ランキング14位の実力者で、世界各地の名だたる大会で優勝もしている。
障害馬術は8月3日から。
ローレル・ハバード

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大会最大級の注目を集めるであろう1人が、ウエイトリフティング女子87キロ級に出場する、トランスジェンダーのハバード(43)だ。
ニュージーランド代表のハバードは、ジュニア時代に男子の国内記録を更新。今回の大会ではメダルが有力視されている。
ハバードの出場は、トランスジェンダーの平等の点で画期的なこととされる。国際オリンピック委員会(IOC)の受け入れ方針と、ニュージーランドオリンピック委員会の選抜を、多くの人がたたえた。
ハバードは、オリンピックの個人種目で戦う最初のトランスジェンダー選手になる。だが、最後にはならないだろう。
ウエイトリフティング女子87キロ級の競技開始は8月2日。
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シェリー=アン・フレイザー=プライス

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オリンピックメダルを6個獲得している、ジャマイカの陸上女子短距離選手フレイザー=プライスが、また大舞台に戻って来る。ただ、今回が最後になるかもしれない。
34歳。とはいえ、調子は素晴らしい。6月には100メートルを、世界歴代2位の10秒63で駆け抜けた。
オリンピックの女子100メートルで2連覇(2008、2012年)を果たしたのは、彼女を含め3人しかいない。3回優勝した選手は皆無だ。世界陸上選手権は9回優勝している。
そんなフレイザー=プライスに、チームメートのシェリカ・ジャクソン、エレイン・トンプソン=ヘラー、コートジボワールのマリー=ジョゼ・タ・ルー、イギリスのディナ・アシャー・スミスが激しく迫る。
女子100メートルの予選は7月30日に開かれる。
ノヴァク・ジョコヴィッチ

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テニス男子のジョコヴィッチ(セルビア)は、ウィンブルドンで通算20個目となるグランドスラム(4大大会)タイトルを獲得したばかり。「ゴールデンスラム」達成を目指し、今年4つ目のビッグタイトルを狙う。
同じ年のうちに全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、オリンピック、全米オープンをすべて制覇する「ゴールデンスラム」は、シュテフィ・グラフさん(ドイツ)が唯一、1988年に成し遂げた。
ジョコヴィッチは今年3つで優勝。残るはオリンピックと全米オープン(9月)となっている。
東京オリンピックについては、無観客が発表された後、出場は五分五分としていた。しかし先日、出場を明言した。
ロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)が欠場し、前回優勝のアンディ・マリー(イギリス)もけがの影響で大きな期待はできない状況で、ジョコヴィッチは金メダルに最も近い。
テニスは7月24日に初日を迎える。
ウェイド・ヴァン・ニーケルク

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5年前のリオ大会でブレークした、南アフリカ陸上男子のスター選手。400メートルで43.03秒を出し、マイケル・ジョンソンさん(アメリカ)の世界記録を塗り替えた。
ただ、ヴァン・ニーケルク(29)のその後の歩みはスムーズではない。タッチラグビーのチャリティー試合に出場して負傷。以来、調子を取り戻すのに苦労している。
東京オリンピックに向けた強化トレーニングでは、200メートルに専念。しかし、参加標準タイムをクリアできなかった。
そこで、得意な400メートルに戻り、6月にオリンピック出場権を獲得した。南アフリカのファンたちは安どした。
最近、年内に父親になる予定だと公表した。それもあり、彼にとって思いのこもったオリンピック再出場となるのは間違いない。
男子400メートルは8月1日に予選が始まる。
テディ・リネール

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柔道で金メダルを1つでも取るのは大変なことだ。それが3つとなると、まさに偉業だ。
フランスのリネール(32)は、それをやってのける柔道家となるかもしれない。男子100キロ超級で3連覇を狙う。
世界選手権で10回優勝。オリンピックでは初出場の2008年に銅メダルを獲得すると、その後2大会連続で金メダルを手にした。今年初めのワールドマスターズでも100キロ超級を制覇している。
「テディベア」と呼ばれるリネールは、リオ大会でフランス選手団の旗手を務めた。今大会でも最も目を引き、最も威圧感のある選手の1人だ(身長2メートル4センチ)。
男子100キロ超級の初日は7月29日。
アメリカ女子サッカーチーム

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世界的スーパースターが集まって1つの強力なチームを作っているので、誰か1人を選ぶのは妥当ではない。
女子ワールドカップを4回制覇。オリンピックは1996、2004、2008、2012年大会で金メダルを獲得しており、5回目の優勝を目指す。
前回大会では準々決勝でPK戦の末に敗れた。そのとき対戦したスウェーデンが、東京での初戦の相手だ。
現在44連勝中。スター選手たちの調子もいい。無敵のアメリカに勝てそうなチームは見当たらない。
スウェーデン戦は7月21日。
ケヴィン・デュラント

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東京オリンピックに出場する、米プロバスケットボールNBAのスーパースターは12人。その1人が、ブルックリン・ネッツの小型フォワードのデュラントだ。
過去2大会に出場。いずれにおいても、アメリカの最多得点選手となった。
今回もこれまで同様、金メダルを持ち帰るつもりだ。
ただ、米ラスヴェガスで開かれた4カ国による強化試合では2敗しており、チームの準備は順調とはいえない。
アメリカは7月25日に初戦でフランスと対決する。








