火事だ! 母親と彼女のどちらを助ける?

画像提供, Thinkstock
- Author, シリア・ハットン
- Role, BBCニュース、北京
火事だ! でも母親と恋人のどちらしか助けられない。さあどうする? どうしても選ばなくてはならないとしたら。
中国ではこれは古典的ともいえる究極の選択だ。そしてこの設問が今年の中国の司法試験で大きな部分を占めた。弁護士や判事を目指す人たちは、この試験に受かって初めて中国で法曹家になれる。
中国の司法部(法務省)は後に「正解」を発表。いわく、受験者は母親を助けるのが義務なのだそうだ。親に対する忠孝よりも恋愛感情を優先させるなどしたら、それは「不作為の罪」に相当するのだという。
しかし中国のインターネット・ユーザーにとって、正解はそこまで白黒はっきりしていない。
「親孝行の義務を、緊急時にだれを助けるかという話を一緒にするなんて馬鹿げてる」という書き込みがあった。
別の人は「法律によると、息子は母親を助けなくてはならない。でも危険な目に遭ってる人がほかにもいる場合でも母親を助けなくてはならないかどうかは、法律には書いていない」と説明した。
自分ならこの問題にどう答えるか。多くの場合は母親への愛情が勝ったようだ。
「女の子はどこにでもいるけど、母さんはひとりだから」というのが、ひとりの若者の結論だった。
別の人は「もちろん最初に母親を助ける。法律上の理由はさておき、母親は自分を育ててくれたんだし。それに僕の彼女は母親より若いから、火事を自力で脱出できる可能性が、彼女の方が高い」と書いた。
残念ながら、この人の彼女がこれにどう反応したかは分からない。
興味深いことに、中国のインターネットで、そもそもこの設問がいかに性差別的かを指摘した人は見当たらなかった。では回答者が女性なら、父親と彼氏のどちらを先に助けるべきなのだろう? 未来の判事や弁護士が受ける来年の司法試験にはもしかすると、その設問が登場するのかもしれない。





