アメリカ郵便公社、中国大陸と香港からの小包受け入れを再開 停止発表から一晩で

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画像提供, Getty Images

アメリカ郵便公社(USPS)は5日、中国大陸および香港からの小包の受け入れを再開した。

しかし5日になって受け入れを再開。「USPSと税関・国境警備局は、新しい中国関税の効率的な徴収メカニズムを実施し、配送への影響を最小限に抑えるために緊密に協力している」と声明で発表した。

トランプ大統領の命令では、手紙は影響を受けない。

一方でアメリカは追加関税の導入に合わせ、800ドル(約12万3000円)以下の品物について、アメリカに輸入される際に関税や特定の税金を免除する政策を終了した。

中国の通販大手「SHEIN(シーイン)」や「Temu(テム)」などは、この「デ・ミニミス」税の抜け穴を利用し、低い料金で小包をアメリカに発送していた。イギリスや欧州連合(EU)でも同様の規則を利用し、数百万のユーザーを得ている。

中国からの小包がこの抜け穴を利用して急増していることが、近年ますます注目を集めている。すべての小売業者がこの免除を利用しているが、特にファストファッションや安価な商品を販売する業者の売上が急増している。

これにより、国内の小売業者が価格競争で不利になり、政府が潜在的な税収を逃しているとの懸念が生じている。

イギリスでも一部の小売業者が、低価格商品が税金を免除されて輸入されることに対し、政府に行動を求めている。

英小物・雑貨大手「モンスーン・アクセサライズ」のニック・ストウ最高経営責任者(CEO)は、BBCの番組「トゥデイ」に出演した際、アメリカのこうした変更を支持すると述べた。

「イギリスの小売業者、ヨーロッパの小売業者、そしてアメリカの小売業者は長い間、SHEINがこの抜け穴を利用して関税を払わずに事業を大規模に展開していると不満を抱いてきた」と、ストウ氏は述べた。

また、小包を止めるべきではないが、電子商取引企業は「正当な分担金」を支払うべきだと述べた。

配送・宅配大手のDHLは、「サプライチェーンの混乱を避け、アメリカの輸入業者や消費者への悪影響を最小限に抑えるために、顧客、サプライヤー、その他の関係者と協力してこれらの変更に対応している」と述べた。

一方EUは、アメリカと同様の措置を検討しており、TemuやSHEINがプラットフォーム上での危険な製品の販売に対して責任を負うことになると発表した。

EUでは、価値が150ユーロ(約2万3700円)未満の小包には税金がかからないという政策がある。この政策がこれらの企業に不公平な優位性を与えていると批判の声が上がっている。

欧州委員会によると、昨年EUに輸入された価値が22ユーロ未満の低価格品は46億個。その91%が中国からのもので、2023年の2倍に相当するという。

EUはまた、電子商取引業者から直接発送される商品の税関検査を強化するとしている。

さらに、SHEINがEUの消費者保護規則に違反している疑いがあるとして、消費者保護協力ネットワーク(CPC)による共同調査を調整すると発表した。

「私たちは、消費者の安全を守り、便利な商品を提供し、環境に配慮した競争力のあるeコマースセクターを目指しています」と、EUの技術担当責任者ヘンナ・ヴィルクネン氏は述べた。

SHEINは声明で、CPC機関およびEUと協力し、消費者が「安心してオンラインショッピングを楽しめるようにする」と述べた。

イギリスでも一部の小売業者が、低価格商品が税金を免除されて輸入されることに対し、政府に行動を求めている。

BBCはコメントを求めて、SHEINとTemuに連絡を取っている。

米連邦議会の中国に関する委員会が2023年に行った報告によると、デ・ミニミス税制の下でアメリカに入る小包のほぼ半数が中国から送られていた。

アメリカの当局者は、この免除を通じて国内に大量の小包が流入することで、商品の違法性を検査することがますます困難になっていると指摘している。

税制に関する変更は、ジョー・バイデン前政権下から進行中だったが、トランプ大統領はさらに進んで、ファッションアイテムやおもちゃを含む、すべての中国製品に関税を拡大した。

これを受けて中国も、アメリカ製品への関税を発表。また、中国企業に対する「差別的措置」を理由に、カルヴァン・クラインなどのブランドを所有するPVHコープと、バイオテクノロジー企業イルミナを「信頼できない企業リスト」に追加した。

トランプ大統領は近日中に中国の習近平国家主席と会談する予定だったが、4日には「急いで会談するつもりはない」と述べた。