【ミラノ・コルティナ五輪】 デュアルモーグル堀島行真が銀、スケート500M高木美帆が銅 ともに今大会2個目のメダル

堀島がコブの中をスキーと両足をそろえて滑り降りている。左手でストックを突こうとしている。雪煙が立っている

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画像説明, デュアルモーグルで高速ターンを刻む堀島行真
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ミラノ・コルティナ・オリンピック(五輪)は競技9日目の15日、新種目のスキーフリースタイル男子デュアルモーグルで、堀島行真が銀メダルを獲得。スピードスケート女子500メートルでは、高木美帆が銅メダルを獲得した。両選手とも今大会2個目となるメダルを手に入れた。

デュアルモーグルは、コブが並ぶ斜面を2人並んで同時に滑り、それぞれが途中の2カ所のジャンプ台で空中技を披露。1回ごとにターン、エア(ジャンプ)、スピードの3要素を合計した点数で競う。勝者が次のステージへと勝ち上がる。

日本人4人を含む30人が出場。堀島は初戦となった2回戦で、中盤でターンが乱れ、バランスを崩した体勢のまま第2エアに突入した。着地で背中をつくような格好になったが、すぐに体を起こすと、後ろ向きでフィニッシュした。

失敗とも言える滑りだったが、隣で滑走したニック・ペイジ(アメリカ)が中盤、ターンのミスでコースアウト。途中棄権となっていたため、堀島は辛くも勝利した。

次の準々決勝と準決勝では、堀島は高いレベルで安定した滑りと空中技を披露。それぞれ、ディラン・ワルチック(アメリカ)とマット・グレアム(オーストラリア)を大差で退けた。

決勝の相手は、長年のライバルで、3日前の男子モーグルで銀メダルを獲得しているミカエル・キングズベリー(カナダ)。

堀島は、出だしから第1エア、中盤のコブ斜面へと、キングズベリーと伯仲した滑りを見せる。「キング・オブ・モーグル」との金メダルをかけた一本とあって、堀島はスピードも追求。わずかにキングズベリーの先に出る。しかし、第2エアの手前でターンが乱れ、コントロールを失い、ジャンプ台で技を繰り出すことができなかった。

キングズベリーは堀島に遅れはしたものの、リズムを崩すことなくターンを刻み続け、第2エアでもスキーをクロスさせる空中技を確実に成功。フィニッシュすると腹ばいに倒れ込み、勝利を確信したように雪面を手でたたいて喜びを表した。

得点は30対5で、キングズベリーが勝利し金メダルを獲得。キングズベリーはモーグルで、2014年ソチ大会の銀、2018年平昌大会の金、2022年北京大会の銀、今大会の銀に続く、自身5個目のメダルを手に入れた。

堀島は銀メダルを獲得。12日のモーグルの銅に続き、今大会2個目のメダルとなった。堀島は北京大会のモーグルでも銅メダルを獲得しており、五輪メダルは合わせて3個となった。

メダリストがそれぞれ、妻や幼い子どもと並んで笑顔を見せている

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画像説明, それぞれの家族と一緒にメダル獲得を喜ぶ(左から)堀島、キングズベリー、グレアム

3位決定戦は、島川拓也とマット・グレアム(オーストラリア)の対戦となった。

優勝候補の一角のジュリアン・ヴィール(カナダ)に2回戦で勝つなどして準決勝まで進んだ島川だったが、3位決定戦ではグレアムのミスのない滑りに15対20で敗れた。この結果、銅メダルはグレアムが手にした。

表彰式後のインタビューで堀島は、「最後失敗してしまったこと、しっかりとゴールまで滑り切れなかったことは、すごく悔しい思いではあるんですけども、キングズベリー選手の意地を見たなと」いう思いだと話した。

そして、「(自分も)強い気持ちを持って挑めたとは思ったんですけど、それを上回ってくるような正確性のあるターンと冷静さが(キングズベリーには)少しあったのかなと。それが勝敗を分けたと思う」とレースを振り返った。

また、「こういうオリンピックの舞台で、そういう苦い経験とか、どんな強い力でやっていけば金メダルに届くんだろうというような想像力がわくような1日となりました」と述べた。そのうえで、「銀メダルまで来るのも簡単ではなかったので、最後、一勝できるかどうかというところまで来れたのは、今日1日の中では上出来なんじゃないかなかと思っています」と話した。

日本勢はこのほか、藤木豪心と西沢岳人がともに1回戦で敗退した。

通算9個目の五輪メダル

高木が体にぴったりのウエアとサングラスを着け、手を大きく振って氷上で滑走している

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画像説明, 女子500メートルで滑走する高木美帆

スピードスケートは、1周400メートルの屋内リンクを滑走し、1回のタイムを競う。

この日の女子500メートルでは、日本人3人を含む29人が出場。2人ずつ滑った。

高木は4組目に登場。100メートルを10秒40の好タイムで通過した。その後もスピードに乗った滑りを見せ、37秒27でフィニッシュ。この時点で首位に立った。

続々と他の選手が滑走するが、高木のタイムはなかなか破られなかった。高木のメダルへの期待が高まるなか、最後から3番目の12組目に登場したユタ・レールダム(オランダ)が37秒15を記録。ついに高木のタイムを切った。

さらに、最終組のフェムケ・コク(オランダ)が36秒49をマーク。平昌大会で小平奈緒が残した五輪記録(36秒94)を更新するタイムだった。

この結果、コクが金メダル、レールダムが銀メダル、高木が銅メダルを獲得した。3人とも、9日にあった女子1000メートルのメダリストで、高木は今大会2個目の銅メダルを手にした。

メダル獲得が決まった瞬間、高木はガッツポーズを取り、満面の笑顔を見せた。

オレンジ色のウェアに青いリボンのメダルをかけた3人が、横並びになって笑顔を見せ、高木が撮影する写真に収まろうとしている。それぞれ手には、大会マスコットのぬいぐるみを持っている

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画像説明, 表彰式で自撮りする(右から)高木、コク、レールダム

この種目の日本のメダルは3大会連続。北京大会のこの種目では、高木は銀メダルだった。高木はこれで、自身が持つ日本女子の五輪メダルの最多獲得記録を9個に更新した。

高木は表彰式後のインタビューで、「北京オリンピックより順位は一つ落ちてしまったんですけど、前回と違って、表彰台を取りに行って挑んだ500メートルでもあった」とし、「今回はそんなに簡単にうまくいくとは思っていなかったので、その中でもメダルを取り切れたのが素直にうれしいなと思いました」と話した。

レースについては、「最初の100メートルを10秒3で入る気持ちで飛び出していった」と振り返った。そして、「(100メートルを自己ベストで)入ってこれたのはよかった点ではあります。ただ、そのあとは伸び切れなかったところがあったので、修正していかなくてはならないなとも感じています」と話した。

日本勢はほかに、7組目に滑走した山田梨央が37秒78で9位、14組目の吉田雪乃が37秒98で13位だった。

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