ロシア、ウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃 5人死亡とゼレンスキー氏

ロシアの攻撃で破壊された住宅のがれきの上に、防護服を着た十数人の救助隊員が立っている。がれきからは白い煙が上がっている

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画像説明, ウクライナ西部リヴィウ近郊のラパイウカの住宅が、ロシアの攻撃で破壊された

ウクライナ各地で5日にかけて、ロシアのミサイルとドローンによる激しい攻撃があった。5人が死亡し、数万人が停電に見舞われたと、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は発表した。

西部リヴィウ州ラパイウカ村では、15歳の少女を含む家族4人が死亡した。また、この家族の1人と、隣人2人が負傷した。

この日は主にリヴィウ州が攻撃を受けた。

ウクライナと国境を接するポーランドの軍は、自国の領空の安全確保のため戦闘機を緊急発進させたことを認めた。北大西洋条約機構(NATO)の航空機も出動した。

ロシア国防省は、ウクライナの軍事標的とインフラ施設に対する「大規模な」攻撃を成功させたと発表した。

ザポリッジャ州でも1人が死亡した。ゼレンスキー氏によると、ロシアは50発以上のミサイルと約500機の攻撃用ドローンを発射した。ウクライナ空軍は発射された飛翔体の数は合わせて549に上るとしている。

リヴィウは数時間にわたり攻撃を受けた。影響で、公共交通機関は停止し、電力供給が遮断された。

リヴィウ州のマクシム・コジツキー知事は今回の攻撃について、同州への攻撃としては2022年にロシアがウクライナ全面侵攻を開始して以来最大規模だと指摘。州内で163ものドローンとミサイルが確認されたとした。

ゼレンスキー氏によると、リヴィウとザポリッジャに加え、西部イヴァノ=フランキウシク、北部チェルニヒウ、北東部スーミ、ハルキウ、南部ヘルソン、オデーサ、中部キロヴォフラードの各州も標的となった。

「我々にはさらなる防衛力と、あらゆる防衛協定の迅速な履行が必要だ。特に、空からの恐怖を排除するために防空体制を強化する必要がある」と、ゼレンスキー氏は付け加えた。

「空域における一方的な停戦は可能だ。それこそが真の外交への道を開く鍵になる」

夜間に集合住宅の前で車が燃えている。オレンジ色の炎で集合住宅や木々が照らされている

画像提供, State Emergency Service Of Ukraine via Reuters

画像説明, ザポリッジャの集合住宅の前で炎上する車

アメリカの当局者は数日前、アメリカはウクライナによるロシア領深部への攻撃を支援する方針だと述べていた。

ポーランド軍司令部は、「ポーランドおよび同盟国の航空機がポーランド領空で活動中だ。地上に配備された防空システムとレーダー偵察システムは最高レベルの警戒態勢にある」とソーシャルメディアに投稿した。

ロシアのミサイルとドローンによる攻撃を受け、ウクライナ全土には5日午前5時10分に空襲警報が発令された。

ロシアは冬の到来を前に、ウクライナのエネルギーインフラを集中的に攻撃している。

ウクライナのエネルギー省によると、夜間の攻撃でザポリッジャ、チェルニヒウ、スーミの施設が被害を受けた。

ザポリッジャ州では発電所が攻撃され、「7万3000人以上の利用者が(中略)停電に見舞われた」と、イワン・フェドロフ州知事は発表した。

同州では女性1人が死亡し、複数人が負傷した。

フェドロフ知事は、医療支援を受けた人の中には16歳の少女が含まれると付け加え、空爆現場で撮影されたとみられる、一部が破壊された建物や焼けた車の写真を投稿した。

チェルニヒウとスーミでは緊急停電が実施されたと、エネルギー省は付け加えた。

リヴィウのアンドリー・サドヴィー市長によると、市内の一部地域で停電が発生した。また、同市の防空システムがまずドローン1機を、続いてミサイル攻撃を迎撃するために激しい対応を取ったとした。リヴィウ市はポーランド国境から約70キロメートルに位置する。

ウクライナ空軍は、国内20カ所にロシアのミサイル8発とドローン57機が直撃し、6カ所に撃墜された兵器の破片が落下したことを確認した。

合わせて478のミサイルとドローンが撃墜され、6発は目標に到達しなかったと、ウクライナ空軍は説明した。

イヴァノ=フランキウシクの市長は、市内の公共交通機関は5日、「通常より遅れて運行を開始する」と述べた。

数時間にわたる空襲警報と、ドローン・ミサイル攻撃に関する警告を受け、ウクライナ空軍は5日午前6時ごろ、ウクライナ全土がロシアの新たな攻撃の脅威にさらされていると発表した。

ロシアが2022年にウクライナへの全面侵攻を開始して以降、ロシア軍はルハンシク州とドネツク州からなるウクライナ東部ドンバス地方の大部分を占領している。

ロシアは現在、ウクライナ領土の約5分の1を支配している。これには、2014年に一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島も含まれる。

こうした中、ロシア国営のRIA通信は5日、ロシア国防省のデータを引用し、ロシア国内で夜間にウクライナのドローン32機が撃墜されたと報じた。

ウクライナもまた、ロシアの石油精製施設への攻撃を強化しており、ロシアの一部地域ではガソリンが不足している。

米FOXニュースの番組でケロッグ氏は、アメリカ政府が特定の事例において、ウクライナによるロシア国内での長距離攻撃を許可したかと問われると、「答えはイエスだ。深部を攻撃する能力を使え。聖域などというものは存在しない」と述べた。