デモ主催の学生、米市民権取得の面接に出向き拘束 前日に「わな」かもとメディアに語る

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イスラエルのガザ攻撃をめぐり、米コロンビア大学で昨年、パレスチナ支持のデモを主催した男子学生モフセン・マフダウィさんが14日、米移民関税捜査局(ICE)に拘束された。アメリカ永住権(グリーンカード)をもつマフダウィさんは、ヴァーモント州コルチェスターで、市民権申請のための面接に出向いたところを連行された。マフダウィさんは拘束の前日に、面接が仕組まれたものかもしれないと、米メディアに語っていた。
マフダウィさんはBBCがアメリカで提携するCBSニュースに対し、市民権取得のための面接を「1年以上も待ったんだというのが、最初に思ったことです」と述べ、こう続けていた。
「それからこうも思いました。ちょっと待てよ、これはハニートラップなのかと」
コロンビア大学で哲学を学ぶマフダウィさんは、来月卒業予定。
弁護人のルナ・ドルービ氏は、マフダウィさんの拘束は、マフダウィさんの「パレスチナ人のための支援活動と、彼自身がパレスチナ人であることへの、直接的な報復だ」と主張。
「この拘束は、ガザでの残虐行為に反対の声を上げる人々を黙らせようとする試みだ。憲法に反する行為だ」と述べた。
裁判資料によると、マフダウィさんはパレスチナ・ヨルダン川西岸地区の難民キャンプで生まれ、2014年にアメリカに移住した。
熱心な仏教徒で、「非暴力と共感が、彼の中心的信条」だとされる。
デモ参加者の拘束相次ぐ
昨年にアメリカ各地の大学キャンパスで行われた、ガザでの戦争に反対する学生らの抗議行動をめぐっては、複数の拘束者が出ている。
先月には、コロンビア大学での抗議行動に参加したとして、シリア出身の同大の元大学院生マフムード・ハリルさんが拘束された。ハリルさんは永住権をもち、米国民と結婚している。
マサチューセッツ州ボストン郊外では、タフツ大学の博士課程のトルコ人学生ルメイサ・オズトゥルクさんが拘束された。
マフダウィさんの拘束後間もなく、ヴァーモント州の連邦判事は、マフダウィさんを州外に移送しないよう命じた。
先に拘束されたハリルさんとオズトゥルクさんは、ルイジアナ州のICEの施設に移されている。
BBCはICEにコメントを求めている。
マフダウィさんとハリルさんは、コロンビア大学のパレスチナ人学生同盟の共同設立者。2023年10月のイスラム組織ハマスのイスラエル奇襲をきっかけに、イスラエルのガザへの報復攻撃が始まったことを受け、キャンパス内で積極的に抗議していた。
弁護人は、マフダウィさんは昨年3月に抗議運動から「一歩引いた」としている。
マフダウィさんは以前、CBS番組「60ミニッツ」のインタビューで、イスラエルがジェノサイド(集団虐殺)を行っていると非難していた。イスラエルはこうした主張は事実ではないと否定している。
マルコ・ルビオ米国務長官は先月、少なくとも300人の留学生の査証(ビザ)を取り消したと明らかにした。大学のキャンパスでの反ユダヤ主義への対策だとした。
大学での抗議を主導した人々は、反ユダヤ主義に基づくものではないと主張している。
マフダウィさんは拘束される前日、「私の思いやりが、パレスチナ人だけにとどまらないことを、みんなに知ってもらいたい。私の思いやりは、ユダヤ人にも、そしてイスラエル人にも向けられている」と、CBSニュースに語っていた。
ドナルド・トランプ大統領は15日、米市民に関しても、拘束して、エルサルバドルの巨大刑務所、テロ監禁センター(CECOT)など、国外に移送する可能性を示唆した。
こうした動きは、合衆国憲法と既存の法律のもとでは違法行為だというのが、法律の専門家たちのほぼ一致した見解だ。











