トランプ氏、インドに関税25%と対ロシア貿易の「罰」を表明 韓国とは15%の関税で合意と

トランプ米大統領がマイクに向かって話している。紺系の上着、白いシャツ、青いネクタイを着けている

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は30日、インドからの輸入品に25%の関税を課すと明らかにした。また、インドがロシアの石油と武器を購入していることに対して「不特定のペナルティー」も科すと表明した。一方、韓国との間でも「完全な貿易取引」がまとまり、韓国からの輸入品に15%の関税をかけることになったと明らかにした。

トランプ氏は自らのソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、インドに対する措置は8月1日に発効するとした。インドを友人と呼びながらも、「(インドの)関税は高すぎる、世界で最高水準だ」と批判した。また、インドがロシアから軍事装備やエネルギーを購入していることを非難。「ウクライナでの殺りくをやめるよう、みんながロシアに求めているというのに」と書いた。

これに対してインドは、「公正でバランスの取れた、互恵的な2国間貿易の合意達成」に向けて取り組んでいると表明。トランプ氏の発表の意味を検討しているところだとした。

アメリカとインドの貿易は昨年、アメリカ側の458億ドル(約6.8兆円)の赤字だった。

トランプ氏は今年4月にインド製品に最大27%の関税を課すと発表し、その後に一時停止していた。8月1日は、インドを含めた多くの国にとって、アメリカと貿易について合意するか、関税引き上げに直面するかの期限となっている。

両国にとっては、農業と酪農が主な対立点の一つとなっている。

アメリカは長年、インドの農業分野を未開拓の大型市場とみなし、参入拡大を求めてきた。これに対しインドは、食料安全保障や、何百万もの小規模農家の生活や利益を守ることを理由に、自国の農業を断固として守ってきた。

インドにとってアメリカは、最近まで最大の貿易相手国で、2国間の貿易額は昨年、1900億ドルに達した。トランプ氏とインドのナレンドラ・モディ首相は、これを5000億ドルにする目標を掲げている。

インドはすでに、バーボンウイスキーやオートバイなど、さまざまな製品の関税を下げている。それでもアメリカは、対インド貿易で赤字を出し続けており、トランプ氏はその削減に意欲を示している。

韓国は日本と同じ15%

トランプ氏はこの日、韓国についても、輸入品に15%の関税を課すことで合意したと明らかにした。8月1日までに合意に至らなければ、25%の関税を課すことになっていた。

15%の関税率は、韓国にとって主要な対米輸出品の自動車と半導体の両方に適用される。一方、韓国の別の主要輸出品の鉄鋼とアルミニウムは、トランプ氏が設定した世界的な税率に合わせ、50%の関税が課される。

韓国政府に対しては、自動車産業と製造業における主な競争相手の日本が15%の関税率を確保したことを受け、合意への圧力が高まっていた。

今回の合意では、韓国はアメリカに3500億ドル(約52兆円)を投資する。うち1500億ドルは、アメリカによる軍艦など船舶の建造の支援に充てられる。造船業が盛んな韓国がこの分野でアメリカを支援することは、自国産業を強化しながら、アメリカの安全保障上の懸念に対処することにもなる。

韓国の対米貿易黒字は昨年、過去最大の少なくとも560億ドルに上っている。そのことからも韓国国内では、今回の合意は成功だと評価されている。

韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は合意を称賛。他国と比べ、韓国を同等か優位な立場に置く内容だとした。

韓国にとっては、コメと牛肉の市場をこれ以上アメリカに開放しないという重要ラインを越えずに済んだ点が大きい。韓国は自国の農業保護のため、アメリカから輸入するコメの量や牛肉の種類を厳しく規制している。多くの農家は、こうした規制が緩和された場合には抗議デモをする予定だった。