トランプ政権、関税めぐり連邦最高裁に上訴 下級審は違法と判断

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ドナルド・トランプ米大統領は3日、連邦最高裁判所に対し、自身が導入した広範な関税の多くを違法と判断した下級審の判決を覆すよう求めた。
トランプ政権は提出した申し立てで、外国にこのような輸入税を課す権限が大統領にあると認定するよう、連邦最高裁に迅速な介入を求めた。
首都ワシントンの連邦巡回区控訴裁判所は先週、裁判官11人中7人の多数意見により、トランプ氏が「国際緊急経済権限法(IEEPA)」を通じて導入した関税は、大統領の権限の範囲に含まれないと判断。「関税の設定は議会の中核的な権限である」と結論付けた。
この訴訟は、トランプ氏の経済政策および外交政策に大きな影響を及ぼすとみられている。アメリカ政府が、数十億ドル規模の関税を返還する事態に発展する可能性もある。
中小企業側は勝訴に自信
ジョン・サウアー訟務長官は3日夜に提出した申し立ての中で、「この訴訟の重要性は極めて高い」と述べた。
サウアー氏は、下級審の「誤った判断が、極めて影響力のある機微な外交的貿易交渉を混乱させ、大統領による前例のない経済・外交危機の回避努力に、法的な不確実性をもたらしている」と記した。
一方、関税に異議を唱える複数の中小企業を代理する弁護士らは、訴訟に勝利する見込みが高いと自信を示している。
リバティ・ジャスティス・センターのジェフリー・シュワブ氏は、「これらの違法な関税は中小企業に深刻な損害を与えており、生き残りを脅かしている」と述べ、「依頼人のためにも、この訴訟が速やかに解決されることを望んでいる」と語った。
トランプ氏はかねて、貿易不均衡が国内製造業を弱体化させ、国家安全保障を損なっていると主張している。
今年4月には経済非常事態を宣言。90カ国以上を対象に、基準となる10%の関税および貿易不均衡の是正を目的とした「相互」関税を課す大統領令に署名した。
トランプ氏が関税措置の根拠として挙げている1977年制定のIEEPAは、「異常かつ並外れた脅威」に対処する権限を大統領に与えている。
これについてアメリカの中小企業および複数の州が、2件の訴訟を起こした。
ニューヨークに拠点を置く国際貿易裁判所は5月、関税が違法であると判断した。この判決は、控訴手続き中は効力を停止されている。
控訴裁判所も大統領に不利な判断を下したが、政権側が最高裁に上告するための猶予期間として、10月14日まで効力を保留している。
一方、連邦最高裁の判事が審理を拒否した場合、判決はこの日に効力を発する可能性がある。
控訴裁判所の判決では相互関税に加え、カナダ、メキシコ、中国に対する関税も無効と判断している。トランプ氏は、これらの関税が薬物の輸入を阻止するために必要だと主張している。
なお、今回の判決は、別の大統領権限に基づいて導入された鉄鋼やアルミニウムに対する関税には適用されない。











