ガザ南部ハンユニス、イスラエル軍が激しく攻撃 住民ら恐怖語る

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パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで、イスラエルが攻撃を強めている。住民らは、これまでで最も激しい空爆が夜間に続いていると話している。
現地の映像では、炎が空を照らし、イスラエルによる爆撃と銃撃の音が街中に響き渡っている。
病院に避難していた家族には、戦闘が迫るなか、病院から逃げ出す動きもみられる。
ハンユニスのナセル病院に家族で避難しているヤセル・ザクズークさんは、「これまで耳にした中で最も大きな武力衝突の音だ」とBBCに話した。
「こんな(空爆の)光景を見たのは初めてだ。恐怖におびえていた。子どもはみんな泣き叫んでいた」
現地ジャーナリストのタリク・ダフランさんは、「病院にいる避難者たちはパニック状態だ」と話した。
「人々はこの地域から西の方へと逃げているが、どこへ行くのか、どんな運命が待っているのか、誰も知らない」

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病院からほんの数メートルのところには、イスラエル軍の戦車がいるとされる。
匿名を望んだ女性は、「ミサイルの音で」子どもたちが眠れなくなっているとBBCに説明。
「みんな恐怖の中で生きている」とし、子どもの多くがおねしょをするようになったと述べた。
ナセル病院の向かいにある家に住むアブ・オマル・アル・フセイニさんは、「空爆はとても激しく、私の家のすぐ近くであった」とBBCに話した。
「今日の夜明けに砲撃の中を逃げた。わずかな毛布を持って、5キロメートル歩いてラファ市の入り口に着いた。今は路上にいて、どこに行けばいいのかわからない」
「飢餓が迫っている」と国連声明
こうしたなか、ヨルダン軍は17日、ハンユニスにある同軍の野戦病院が、イスラエル軍の砲撃で大きな被害を受けたと発表した。
ヨルダン軍は、イスラエルが「言語道断の国際法違反」を犯したと述べた。
国連によると、現在の戦争でガザ住民230万人の約85%が避難している。多くは避難所に押し込められており、基本物資の入手にも苦労しているという。
国連の特別報告者らは16日、共同声明を発表。「現在、ガザの誰もが腹をすかせている。住民の4分の1は飢え、食べ物や飲み水の確保に苦労している。飢餓が迫っている」と訴えた。
一方、イスラエルのヨアヴ・ガラント国防相は、ハマス指導者が潜伏しているとみているハンユニスを含め、ガザ南部でのイスラエル軍の激しい軍事作戦は「まもなく」終わると述べた。
また、地上攻撃を最初に実施した北部では、すでに的を絞った行動に切り替えていると説明した。
しかし、ガザ北部ではここ数日、イスラエル軍の地上部隊が撤退した場所に、同軍の戦車が戻っている。そのため、帰宅を予定していた住民らは再考せざるをえなくなっている
イスラエル軍当局は、戦闘は何カ月も続くと繰り返し警告している。
人質に医薬品をどう届けるのか
ガザでイスラム組織ハマスに拘束されているイスラエル人の人質らに、医薬品が送られている。カタールの仲介でイスラエルとハマスが合意した内容に基づき、パレスチナの民間人への支援拡大と引き換えに実施されている。
人質はまだ100人以上いるとされる。そのうち45人近くは慢性疾患があったり、救命薬が必要だったりするといわれている。だが、それらの人に具体的にどうやって医薬品を届けるのかは明らかではない。
イスラエル首相府は、「ガザ地区のカタールの代表」が関わるだろうとし、赤十字国際委員会も関与する可能性があるとしている。
イスラエルとハマスの合意では、パレスチナ人への医薬品の提供も大幅に増やすとされている。
米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は16日、人質解放の新たな合意が近く成立することに「希望を抱いている」と述べた。
重要な仲介役となっているカタールとエジプトは最近、戦闘停止と引き換えに人質を解放する案を打ち出している。







