ガザへの支援物資増で合意、人質に医薬品提供も イスラエルとハマス

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イスラエルとイスラム組織ハマスが、戦闘で荒廃したパレスチナ自治区ガザ地区への人道支援を増やすことで合意した。仲介役のカタールが16日、発表した。
カタール外務省のマジェド・アル・アンサリ報道官によると、合意に基づいて人道支援物資が17日、カタールの首都ドーハからエジプトに向けて送られる。その後、ガザに運ばれ、住民らに提供される。ハマスが拘束しているイスラエル人の人質にも医薬品が届けられるという。
カタールによると、この合意は同国とフランスが仲介した。
イスラエルは見返りとして、ガザへの基本物資の搬入が増えるのを認めるという。ガザではイスラエルの砲撃が3カ月以上続いており、悲惨な状況が広がっている。
こうしたなか、アメリカの国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は16日、同国の中東特使がカタール入りし、人質解放の可能性を協議していると説明。
「非常に真剣かつ熱のこもった」協議になっているとし、「それが実を結ぶことを、それも近いうちに実を結ぶことを期待している」とした。
ガザには現在、人質として132人以上が拘束されているとみられている。
ハマスは昨年10月7日、イスラエル南部を急襲。240人近くを人質に取った。同時に、民間人を中心に約1200人を殺害した。
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人質の家族らでつくるグループは、多くの人質が定期的な医療を必要としており、一部は差し迫った危険に直面しているとイスラエル政府に訴えている。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は先週、人質に必要な医薬品を提供するため、国家情報機関モサドのダヴィド・バルネア長官がカタールに接触したと明らかにした。
ネタニヤフ氏は16日、「今回の取り組みを支援したすべての人に感謝する」との声明を出した。
昨年10月のハマスの襲撃をきっかけに、イスラエルがガザへの激しい砲撃を開始。ハマスが運営するガザ保健当局によると、これまでに2万4000人以上が殺された。その大半は女性と子どもだという。
パレスチナ当局は、ガザ住民の85%が避難しているとしている。ガザに運び込まれる支援物資は増えているものの、国連の人道問題担当トップは現地で「耐え難い」状況が広がっているとしている。
民間人の苦境が深刻なことから、国際社会はイスラエルに対し、ガザでの停戦や休戦を検討するよう圧力を強めている。
イスラエルの最も親密な同盟国で、イスラエルの自衛権を一貫して支持しているアメリカでさえ、ガザでの民間人の死者は「あまりに多すぎる」とイスラエルに繰り返し伝えている。
アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は先週、ガザ住民の90%が深刻な食料難に直面しているとする国連のデータに言及。「子どもたちにとって十分な食料がない状態が長く続けば、影響は一生続く恐れがある」、「食料、水、医薬品、その他の必需品をもっとガザに届ける必要がある」と述べた。

【訂正】2024年2月13日:この記事は発表当初、ハマスは昨年10月7日のイスラエル攻撃で約1300人を殺害したと伝えていましたが、これは当日殺害された約1200人に、負傷のため後日亡くなった方々を含めた人数でした。このため記事本文を修正し、当日殺害された人数を「約1200人」にあらためました。この人数について、イスラエル政府は確定ではないと説明しています。









