ナワリヌイ氏、「心配いらない」とXに投稿 北極圏の刑務所に移送後

9月に裁判で出廷した際のアレクセイ・ナワリヌイ氏

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画像説明, 9月に裁判で出廷した際のアレクセイ・ナワリヌイ氏

ロシアの反体制派の指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が26日、ソーシャルメディアに投稿し、支持者に向けて心配はいらないと告げた。

ナワリヌイ氏は今月6日から所在不明だったが、同氏の広報担当が25日、ロシア北部シベリアの刑務所に収監されているのを確認したと発表した。

ナワリヌイ氏は26日、X(旧ツイッター)に投稿。ロシア北部のヤマロ・ネネツ自治管区のハルプにある刑務所IK-3に移されたと報告した。

IK-3はモスクワから北東に約1900キロメートル離れ、ロシアの最も厳しい刑務所のひとつとされる。「極地のオオカミ」とあだ名され、収監者の大半は重大犯罪で有罪とされた人だといわれている。

ナワリヌイ氏は、この刑務所に「かなりの用心深さ」で「非常に奇妙なルート」を通って移送されたと説明。まずモスクワに移され、次に東のウラル山脈地方に移動し、再び西に向かってから、北の北極圏に移送されたとした。

そして、「移動の20日間はかなり疲れたが、サンタクロースにふさわしく、機嫌はまだいい」と記述。

「私がサンタクロースなのだから、みんなはプレゼントが気になるだろう。ただ、私は特別体制のサンタクロースなので、プレゼントをもらえるのはかなり悪い行いをした人だけだ」と、皮肉を込めたメッセージを続けた。

ナワリヌイ氏はまた、自らの所在が人々に知られるのは来年「1月中旬」以降だと思っていたとし、弁護士が面会に来たと言われたときには驚いたと説明

「彼(弁護士)から、みなさんが私の所在が分からず、心配している人もいると聞いた。応援してくれて本当にありがとう!」、「私のことは心配いらない。私は元気だ」と書いた。

ナワリヌイ氏は、弁護士と連絡が取れるときだけ、ソーシャルメディアに投稿できる。

側近らなお懸念

ナワリヌイ氏の最側近のレオニード・ヴォルコフ氏は、依然としてナワリヌイ氏について非常に懸念しているとBBCに話した。

「私たちは心配している。彼を拘束しているのが3年半前に彼を殺そうとした連中であり、彼はプーチン(大統領)の個人的な政治犯であることを、私たちは片時も忘れない」

「今回の強制移送も、その新たな証拠だ」

ナワリヌイ氏は移送前、モスクワの東235キロにあるメレホヴォ刑務所に収監されていた。ウラジーミル・プーチン大統領を大っぴらに強く非難する同氏は、2021年から刑務所に入れられている。今年8月には、過激派組織を設立し資金を提供した罪で新たに禁錮19年の刑を言い渡された。同氏は有罪とされたことについて、政治的動機に基づいていると批判している。

米政府は、ナワリヌイ氏の所在確認の報告を歓迎。一方で、健康状態や拘束状況については引き続き「深く懸念している」とした。

同氏の広報担当のキラ・ヤルミシュ氏は、ロシア当局がナワリヌイ氏を孤立させ、「彼の生活をできるだけ耐えられないようなものにしようとしている」と主張。

移送された刑務所について、「非常に遠く、アクセスが非常に困難で、弁護士が訪ねて面会するのが非常に難しくなる」と付け加えた。

ナワリヌイ氏の側近のイワン・ジダーノフ氏は、「体制が政治犯をどう扱い、孤立させて抑圧しようとしているか」が、ナワリヌイ氏の移送から分かるとした。

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ナワリヌイ氏は政治腐敗を追及する活動家として有名となった。彼の調査報告ビデオはオンラインで何百万回も視聴されている。

カリスマ性があり、ロシア各地で反政府抗議に大勢を駆り立てられる唯一の反体制派指導者とみられていた。

しかし2020年にシベリアで毒を盛られた。のちに西側の研究施設は、神経剤が使われたと発表した

ナワリヌイ氏は外国で治療を受け、2021年にロシアに帰国。直ちに拘束された