獄中のイラン女性人権活動家へのノーベル平和賞、子供が代理で証書受け取る

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ノーベル平和賞の授賞式が10日、ノルウェーの首都オスロで開かれた。受賞者のイランの人権活動家ナルゲス・モハンマディ氏(51)は刑務所に収監されているため、双子の子供が代理でメダルと証書を受け取った。
ナルゲス・モハンマディ氏は、イランにおける女性の抑圧と闘う活動が評価された。現在は、イランの首都テヘランにある悪名高いエヴィン刑務所で10年の禁錮刑に服している。
モハンマディ氏が刑務所からひそかに届けたメッセージを、17歳の双子の子供たちがフランス語で代読した。モハンマディ氏はメッセージの中でイラン政府は「専制的」だと非難した。
「イラン国民は忍耐強く、抑圧と権威主義に打ち勝つでしょう」、「そうなることを疑いなく、確信しています」と、モハンマディ氏はメッセージで述べた。
モハンマディ氏はイランで長年活動する著名な人権活動家で、2010年からほぼ継続的に収監されている。現在は「プロパガンダを広めた」罪で服役中。これまでに13回逮捕され、有罪判決を5回受けている。言い渡された量刑は計31年に及ぶ。
夫で政治活動家のタギ・ラフマニ氏は2人の子供とともにフランス・パリに亡命しており、モハンマディ氏とは何年も会えていない。

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モハンマディ氏は「私は刑務所の高く冷たい壁の向こう側から、このメッセージを書いている」と、子供たちが代読したメッセージにつづった。
そして、イランの若者たちが「街頭や公共空間を、広範な市民の抵抗の場に変えた」と称賛した。これは、イランで2022年に、髪の毛を覆うヒジャブを適切に着けていなかったとして道徳警察に逮捕されたマサ・アミニさん(22)が、その後に死亡した事件をきっかけに起きた抗議行動のことを指している。
「この抵抗は生きていて、闘いは弱まっていません。抵抗と非暴力が私たちの最善の戦略です。これは、イラン人が歴史認識と集団的意志のおかげで今日まで歩んできた困難な道のりと同じ道のりです」
オスロの市庁舎で行われた授賞式には、数百人の招待客が集まった。モハンマディ氏の双子の子供はメダルと証書、賞金1100万スウェーデン・クローナ(約1億5200万円)の小切手を受け取った。
モハンマディ氏の不在を示すため、壇上にいる双子の間に誰も座っていない椅子が置かれた。

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モハンマディ氏の夫ラフマニ氏は9日、BBC番組「ハードトーク」に対し、モハンマディ氏が過去に、自分が「子供たちの母親になれなかった」ことを「子供たちが許してくれる」のを願う内容の手紙を、子供たちに送っていたことを明かした。
ラフマニ氏によると、モハンマディ氏は、現在収監されている「イスラム共和国(イラン)の専制政治に立ち向かう」人権活動家グループの一員だった。
モハンマディ氏は1カ月前、収監されているエヴィン刑務所でハンガーストライキを開始した。
10月にノルウェー・ノーベル委員会が今年のノーベル平和賞をモハンマディ氏に授与すると発表した際、イラン外務省は「一部の欧州諸国の介入主義者と反イラン的政策」に沿った、「偏った」決定だと述べていた。










