スカーフ着用めぐり死亡のイラン人女性家族、当局が出国阻止 仏で娘の「人権賞」受賞を予定

画像提供, Mahsa Amini family
イランで2022年に、髪の毛を覆うよう女性に義務づけた法律に違反したとして道徳警察に逮捕され、その後に死亡したクルド系女性マサ・アミニさん(22)の家族が、イラン当局にフランスへの渡航を阻止された。家族の弁護士が9日に明らかにした。家族はフランスで、アミニさんの死後に授与が決まった、優れた人権活動家を称える賞を受け取る予定だった。
弁護士によると、アミニさんの両親ときょうだいは、飛行機に搭乗するのを阻止され、パスポートを没収された。
欧州議会は、優れた人権活動家に贈る「思想と自由のためのサハロフ賞」をアミニさんに授与。アミニさんの家族はこれを受け取るため、フランス東部ストラスブールに向かおうとしていた。
弁護士は、アミニさんの家族は有効なビザ(査証)があるにも関わらず出国を禁止されたと主張した。
アミニさんは2022年9月、頭髪を覆うスカーフを適切に着けていなかったとして道徳警察に逮捕された。目撃者によると、アミニさんは警察車両の中で殴られ、その後、意識不明に陥った。アミニさんは3日後に、首都テヘラン市内の病院で死亡した。イラン当局はアミニさんを不当に扱ってはいないとし、心臓発作で死亡したと主張した。
アミニさんの死を機に、イランでは前例のない抗議行動が起きた。
欧州議会は10月、アミニさんと、アミニさんの死がきっかけとなった「女性、命、自由」のスローガンを掲げる世界的運動に、「サハロフ賞」を授与すると発表した。
家族の弁護士シリン・アルダカニ氏はAFP通信に対し、アミニさんの家族が「サハロフ賞を受け取るためフランスに向かうはずだったが、飛行機への搭乗を禁止された」と述べた。
「犠牲者家族が国際社会で話すことを阻止するため、(イラン当局者が)これほど動員されたのは初めて」だという。
欧州議会のロベルタ・メツォラ議長は、一家の渡航を禁止する「決定の撤回」をイランに求めた。
「一家は来週火曜日(12日)、イランの勇敢な女性たちとともに、ストラスブールにある欧州議会でサハロフ賞を受賞する」と、メツォラ議長はソーシャルメディアに投稿した。「事実を封じこめることはできない」。
アミニさんの死から1年となった9月16日、父親アムジャドさんがイラン革命防衛隊(IRGC)に拘束され、娘の命日の追悼をやめるよう警告されたと、クルド人支援団体「Hengaw」や、ノルウェー拠点の人権団体イラン・ヒューマン・ライツ(IHR)などが報告している。
世界各地では数千人が、この節目の日に街頭に出て抗議活動を行った。アムジャドさんはその後、釈放された。










