米下院、議長にジョンソン氏選出 3週間の空席と混乱をようやく解消

Mike Wendling in front of American flag with hand up

画像提供, Reuters

画像説明, 米下院議長の就任宣誓をするマイク・ジョンソン議員

アメリカの議会下院で25日、マイク・ジョンソン議員(51、共和党)が下院議長に選ばれた。前議長の解任から約3週間にわたった議会の混乱と共和党の内紛が、ようやく終わった。

ジョンソン氏は2016年から、ルイジアナ州の選挙区選出の下院議員を務めている。共和党内で指導的地位への第一歩とみなされる、研究委員会の委員長を務めた。

穏やかな物腰の保守派の元弁護士で、ラジオの司会者も務める。

この日の議長選では、過半数の220票を獲得した。

下院では今月3日、ケヴィン・マカーシー氏が議長を解任され、後任選びが進められていた。選出は難航し、4人目の候補でやっと決着した。

ジョンソン氏の選出は、ドナルド・トランプ前大統領寄りの共和党右派にとっては勝利で、穏健派にとっては敗北となる。穏健派も候補を立ててきたが、支持を広げられなかった。

イスラエル支援法案を最優先と

投票後に下院で演説したジョンソン氏は、土壇場での選出だったため、議長就任に間に合うように妻をワシントンに呼び寄せることができなかったと述べた。

議長としての主な優先事項としては、国境警備、インフレ、中東での紛争を列挙。「目の前の課題は大きいが、今こそ行動の時だ。みなさんをがっかりさせはしない」と決意を示した。

そして、最初に審議する法案は、超党派の合意が形成されている数少ないテーマである、イスラエル支援に関するものだと約束した。

前途は平たんではない。11月17日までに政府への資金拠出の継続で下院が合意に至らなければ、政府機関は閉鎖される。マカーシー前議長は、つなぎ予算を成立させて閉鎖を6週間先延ばししたが、共和党内の強硬派の反発によって解任へと追いやられた。

ジョンソン氏は、中絶の権利や同性婚に反対するなど、多くの問題で断固として保守的な立場を取っている。そのため、与野党の対話が難しくなる恐れもある。

ウクライナをめぐっては、党内の右派の多くと同様、さらなる支援に反対している。

2020年大統領選でトランプ氏支持

一部の民主党議員は、ジョンソン氏を警戒している。

LGBT(性的少数者)であることを公表している議員らのグループは、ジョンソン氏について、「国内各地のLGBTQI+(性的少数者)を攻撃してきた経歴を持つ」と評した。

ジョンソン氏は、2020年大統領選でのトランプ氏の敗北をめぐって、選挙結果を法的に争った中心人物の一人だった。トランプ氏に対し、「闘争を続け」、「すべての法的救済手段を利用する」よう呼びかけていた。

民主党のピート・アギラー議員は、ジョンソン氏が選ばれたのは「ドナルド・トランプをなだめることができるからだ」としている。