ウクライナ北東部の村にロシアのミサイル攻撃、52人死亡 兵士の葬儀中

画像提供, Reuters
ウクライナは5日、北東部ハルキウ州フロザ村でロシア軍による空爆があり、8歳の少年を含む少なくとも52人が死亡したと発表した。
ミサイル攻撃は5日午後3時15分ごろにあった。村人らは当時、地元住民の葬儀に参列していた。
ウクライナ国防省は、周辺には軍事目標はなく民間人しかいなかったとしている。
ハルキウ州のオレグ・シネグボフ知事は、この攻撃は同州で「最も血なまぐさい犯罪」のひとつだと述べた。
村民の20%が死亡
シネグボフ州知事は、死者が全員、フロザ村の住民であることを認めた。この日の攻撃で、人口の20%が死亡したという。
「この村の5分の1が、1回のテロ攻撃で死亡した」と、シネグボフ氏は国営テレビで語った。攻撃前の村の人口は約330人だったという。
ウクライナのイホル・クリメンコ内相は、村のすべての世帯が影響を受けたと述べた。「どの家庭からも、どの世帯からも、参列者がいた」。
インタファクス・ウクライナによると、葬儀は1人のウクライナ兵のためのものだった。この兵士の妻と息子(同じく兵士)、義理の娘も今回の攻撃で死亡したと、同メディアは地元検事ドミトロ・チュベンコ氏の話として伝えた。
この兵士の遺体は東部ドニプロで埋葬されていたが、親族が故郷の村で埋葬をやり直すことを希望したという。
「絶対的な悪」がミサイルを発射
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はこの攻撃を、「けだもののような行為とも呼べない。けだものに対する侮辱になるからだ」と非難した。
また、ロシアは兵士の追悼のために人々が集まっていた村を意図的に攻撃したとし、「やみくもな攻撃ではなかった」と主張した。
「住民らに対してミサイルを発射するなど誰ができるのか? 誰なのか? 絶対的な悪だけだ」
この村が属するクピャンスク地区は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が昨年2月にウクライナへの全面侵攻を開始して以降、ロシア軍とウクライナ軍の衝突の最前線となっている。
開戦当初はロシア軍の主要な補給拠点だった。ウクライナは数カ月にわたる戦闘の末、昨年9月にこの場所を奪還した。
ウクライナのクリメンコ内相は、今回の攻撃にはロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」が使用されたとしている。BBCはこの主張を独自に検証できていない。
アメリカの支援に懸念生じる中
ロシアによる攻撃は、ゼレンスキー氏がスペイン・グラナダで開催された「欧州政治共同体(EPC)」の首脳会議に出席している最中にあった。
欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表は、アメリカでの政治的対立が、同国のウクライナ軍への資金提供能力を脅かしていると警告した。
アメリカの議会は9月30日、翌日から45日間の予算執行を可能にする「つなぎ予算」を可決・成立した。ただし、大多数の議員は連邦政府の閉鎖回避を優先させたため、共和党強硬派が強く反対していたウクライナへの追加援助は、今回のつなぎ予算案に盛り込まれなかった。
アメリカの支援が失われた場合、欧州諸国にはその穴埋めはできないだろうと、ボレル氏は述べた。
「欧州はアメリカの(支援の)穴を埋められるのか? 欧州がアメリカの代わりになるというのは間違いなく不可能だ」
ゼレンスキー氏は5日、欧州諸国の指導者たちに対し、さらなる防空ミサイルの供与を求め、各国はロシアの侵略から自分たちを守ってくれているウクライナに感謝してもいいはずだと述べた。











