マレーシア目指したロヒンギャの乗った小型船が沈没、23人の遺体発見

ジョナサン・ヘッド東南アジア特派員

A man stands at the seafront in Sittwe in Myanmar's Rakhine state on May 13, 2023, ahead of the landfall of Cyclone Mocha.

画像提供, Getty Images

画像説明, ミャンマー西部ラカイン州の州都シットウェの海岸

ミャンマー西部ラカイン州で、マレーシアへ向かおうとしたイスラム系の少数民族ロヒンギャが乗った小型船が沈没し、23人の遺体が発見された。

さらに30人が行方不明になっている。一方で、8人が救助されたという。

生存者によると、船には約50人以上が乗っており、マレーシアを目指していた。しかし、6日に沈没し、船員に見捨てられたという。

救助チームはBBCビルマ語に対し、犠牲者には女性13人と男性10人が含まれ、全員がロヒンギャだったと述べた。

毎年数千人のロヒンギャが、ミャンマーや隣国バングラデシュで飽和状態の難民キャンプからマレーシアやインドネシアに向かう過酷な船旅に臨む。

ロヒンギャは長年、仏教徒が多数派のミャンマーで迫害を受けていた。2017年8月にロヒンギャの反体制派が警察署を襲撃したのをきっかけに、ミャンマー軍は弾圧を開始。数十万人のロヒンギャが隣国バングラデシュに逃げた。国連などはこの弾圧がジェノサイド(大量虐殺)だった可能性があるとしている。ミャンマーに残っていたロヒンギャも、2021年の軍事クーデターを機に国外に逃亡しようとしている。

生存者によると、小型はラカイン州都シットウェの沿岸で大波にさらわれたとという。

船に乗っていた人々は、密入国業者に1人あたり4000ドルを支払い、マレーシアを目指していた。しかし、業者は沈没した船を見捨てたという。犠牲者の遺体は他の船が回収したり、海岸に打ち上げられたりした。

満員状態の小さい漁船でアンダマン海を渡る旅には、常に危険が伴う。特に今の時期は、モンスーンの嵐がピークを迎えている。

海を渡ろうとするロヒンギャの大半は、10月から5月の間に出発するという。

こうした人々は危険を承知で、しばしば土地などの唯一の資産を売却して旅の資金を調達する。

そうでなければ、バングラデシュのひどく混雑したキャンプで難民として生活するか、ミャンマー国内で差別や移動制限を受けながらの過酷な生活か、どちらかをを強いられるからだ。