ウクライナ、南東部の村を奪還か 「大規模な猛攻」と西側当局

画像提供, Office of the president of Ukraine
ウクライナ軍は27日、同国南東部の前線のひとつで成功を収めたと発表した。西側の当局者は、ウクライナ軍による大規模な猛攻が進んでいるとみている。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が公開した動画の中で、ウクライナ部隊はドネツク州スタロマイオルスケ村を奪還したと主張している。
ウクライナ軍はこれに先立ち、南部ザポリッジャ市の東に位置する同地域で「陣地を固めている」としていた。
ウクライナはロシア軍に対する反撃を強化したことは認めていない。
しかし、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナの攻撃は「著しく」激化していると主張。
「反転攻勢の試みはすべて阻止され、敵は多くの死傷者を出して押し戻された」と、サンクトペテルブルクで記者団に述べた。
一方、ドネツク州の親ロシア派武装勢力のアレクサンドル・コダコフスキー司令官は、ウクライナ軍はスタロマイオルスケ村を数日間にわたり入念に砲撃し、郊外を守りながら前進して勝利を収めたとしている。
ロシアの軍事ブロガー「WarGonzo」は、スタロマイオルスケ村はザポリッジャ南東部の前線におけるロシア軍の重要な前哨基地であることから、ウクライナ軍がそれを奪還したという知らせは気がかりだとした。
ロシア政府の公式情報が得られない状況では、ロシアの軍事ブロガーたちが、前線に関する情報を発信する代替的な情報源と考えられている。
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ウクライナの反転攻勢は先月から多数の前線で始まったが、これまでのところ明確な成果はほとんどみられていない。ウクライナの将官たちは、ロシア軍の要塞化された防衛線と地雷原により、迅速な結果が得られる可能性はほぼないと警告している。
ウクライナ軍の南部前線を指揮するオレクサンドル・タルナフスキー司令官は、「どんな防衛も破ることはできるが、忍耐と時間、巧みな行動が必要だ」とBBCに語った。
「激しい正面攻撃」開始か
これまでのところ、ウクライナ政府からの発信はないが、アメリカの防衛当局者はウクライナの反転攻勢で新たな前進が始まったと、米メディアに語った。
米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は、ザポリッジャ市の南東、オリヒウの南10キロに位置するロボティネに向けて、「激しい正面攻撃」が始まったとしている。
ロシアの軍事ブロガー「WarGonzo」によると、ウクライナ軍はロボティネの北部と東部の郊外でロシア軍に対する砲撃を行っている。ウクライナ政府はこれを認めていない。ロシア国防省はウクライナ軍の攻撃は撃退したとした。
ウクライナのハンナ・マリャル国防次官は、ザポリッジャ州のメリトポリとベルディアンスクの2都市に向けた、ウクライナ軍の「段階的前進」について言及した。いずれの都市への前進も、軍事作戦の決定的な一歩となる。
ロボティネでさらに前進できれば、その南にはトクマクがある。この街にはメリトポリにつながる主要道路が通っている。
ウクライナ側が前進していると主張する地域の中には、長く激しい戦闘の末に廃墟と化したドネツク州バフムートの南部も含まれる。
マリャル氏は、ウクライナ軍は徐々に前進し、バフムートの真南の前線にある3カ所の村で戦闘が起きていると述べた。「かなり厳しい戦闘になっている。敵の攻撃は激しい」。
こうした中、ウクライナ議会は発令中の戒厳令をさらに90日間延長し、引き続き徴兵年齢の男性の出国を禁止する法案を可決した。
戒厳令は、ロシアが昨年2月にウクライナへの全面侵攻を開始した際に発令された。今回の延長により、10月に予定されていた議会選挙も延期される。










