ツイッターが「X」に名称変更、青い鳥のロゴも廃止に

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ツイッターは24日、ブランド名を「X(エックス)」に変更した。有名な青い鳥のロゴも廃止した。
新しいロゴには、アルファベットの「X」が使われている。プラットフォームのデスクトップ版ではさっそく、黒い背景に白文字で「X」が表示された。一方、モバイル端末用のアプリではなお、青い鳥のロゴが表示されている
ツイッターを所有する米富豪イーロン・マスク氏は、投稿を表す「ツイート」という言葉も変更すると発表。今後は「x's(エクスズ)」と呼ぶという。
マスク氏は、自身のプロフィール画像を新しいロゴに変え、プロフィール欄に「X.com」というURLも追加した。
マスク氏は、エックスという名の「スーパーアプリ」を作りたい考え。これは、同氏が提唱する新しいソーシャルメディアで、ここ数カ月、その開発について話していた。
マスク氏は23日にツイッターのロゴを変更する方針を発表。自身のアカウントで、「そしてもうすぐ、ツイッターのブランドと、そして全ての鳥とお別れすることになる」とツイートしていた。
その後、マスク氏はツイッター本社の建物にプロジェクションマッピングで映された新たな「X」のロゴの写真を投稿した。

マスク氏は先に、ツイッターの運営企業の名前を「Xコープ」に変更しており、ブランドの変更は「もっと前に行われるべきだった」としている。
また、Xのロゴがゆらめくイメージを投稿した後、ツイッターの「スペース」機能でツイッターのロゴも変わるのかとの質問に「そうだ」と答えた。
5月に就任したリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)も、リブランディングは新しい機会だとツイート。「ツイッターは非常に大きな印象を与え、我々のコミュニケーション方法を変えた」、「そして今、Xはさらに先に行き、グローバルな広場を変化させる」と述べた。
ツイッターのロゴだった青い鳥は「ラリー」という名前。ツイッターの共同創業者ビズ・ストーン氏は2011年、これはバスケットボールの伝説的な選手「ラリー・バード」にちなんだものだと話していた。
ツイッターでは、多くの人が「ラリー」の廃止を惜しんだ。2012年に「ラリー」をデザインしたマーティン・グラッサー氏も、その成り立ちについて投稿した。
ツイッターの共同創業者のジャック・ドーシー氏は、グラッサー氏のツイートにヤギの絵文字を着けてリツイートした。英語圏では何かを称える時、「Greatest Of All Time(過去最高)」の頭文字をとって、ヤギ(Goat)の絵文字が使われる。

スーパーアプリへの野望
アジアの一部地域ではここ数年、インドの「PayTM」やインドネシアの「GoJek」といったスーパーアプリが日常生活で重要な位置を占めている。
こうしたアプリは金融システムと連携しており、さまざまなサービスを利用できる。
中国の「微信(ウィーチャット)」もメッセージアプリ兼SNSから進化し、対象サービス数とユーザー数でアジア随一のアプリとなった。昨年には利用者数が、中国だけで12億9000万人に達した。
デジタル広告を手掛ける「バッテンホール」の創業者、ドリュー・ベンヴィー氏は、「マスク氏はかつてのツイッターを後に残し、全てを内包するアプリスペースに向けて全力で動いている。アジアの微信やインドのビデオアプリ『Moj』といった草分け的存在に目を向けている」と述べた。
「Xをツイッターより良くするには、購買機能や決済機能といったいくつかの追加サービスで成功するだけで、済むかもしれない。しかしすでに多くの競合がいる中で、マスク氏とXコープはかなり努力して追いつかなくてはならない」
ツイッターのウェブサイトには、青い鳥のロゴは「私たちにとって、最も認知度の高い資産だ。だからこそ、大事に守っている」のだと書かれている。
ツイッターは今年4月に一時、ロゴを暗号通貨「ドージコイン」の柴犬のロゴに変更。同通貨の市場価値が上昇した。
マスク氏はその後、ドージコインの投資家らから、同通貨の価値を挙げて利益を得たとして、インサイダー取引を行ったと非難された。
急激なリブランディング
ビジネス評論家のジャスティン・アーカート・スチュワート氏は、ツイッターの「忠誠心があるが高齢化しつつあるユーザー層」はこの変化を好まないだろうと語った。
「若い世代は他のアプリに移っており、ツイッターは少し古臭くなっている」
「マスク氏は、オリジナルのブランドを破壊しながら年齢層の高いオーディエンスとほぼ一からスタートすることになるので、慎重になる必要がある」
急速なリブランディングは、セキュリティー上の懸念も生み出している。
セキュリティー企業ESETでグローバルサイバー顧問を務めるジェイク・ムーア氏は、企業名の変更は、個人や企業のデータを盗み取るフィッシングにつながる可能性があると指摘した。
「リブランディングは、フィッシング・メールを送り、新しいURLからログインしてもらうための、絶好の機会だ。もちろんそのURLは本物ではない。いつものように警戒していない状態で、多くの人がだまされ、自分のツイッター認証情報を渡してしまう可能性がある」
「サイバー犯罪者は、特に新しいURLを探している人を簡単に食い物にできる」
「X」への執着
マスク氏はかねてアルファベットの「X」に魅せられている。その理由は知られていない。
1999年に創設したオンライン・バンキング・プラットフォームは、「X.com」という名前だった。
X.comはその後、オンライン決済大手のペイパルと統合し、3年後にはイーベイに買収された。マスク氏はここで1億6500万ドルを手にした。

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マスク氏はまた、「X.com」のドメインも所有している。これは現在、自動的にツイッターへ誘導される仕組みになっている。
2002年には宇宙開発企業「スペースX」を立ち上げし、CEOを務めている。
さらに、歌手のグライムズさんとの最初の子供には、「X Æ A-12 Musk」という名前を付けた。
最近では、人工知能(AI)スタートアップ「xAI」を開始している。









