プーチン氏、BRICSのサミットに出席せず 南アが発表

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南アフリカ大統領府は19日、同国で来月開催される新興5カ国(BRICS)首脳会議に、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が出席しないと発表した。同大統領には国際的な逮捕状が出ており、南アの対応に関心が集まっていた。
プーチン氏に対しては、ウクライナにおける戦争犯罪に関わった疑いがあるとして、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出している。
南アはICC加盟国で、プーチン氏がロシアから出た際には、逮捕に協力することが求められている。
南アのシリル・ラマポーザ大統領は前日、南アでプーチン氏を逮捕しようとすれば、ロシアに宣戦布告することになると発言していた。
2日間の日程で開かれるBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の首脳会議(サミット)には、ロシア代表としてセルゲイ・ラヴロフ外相が代わりに出席するという。
ロシアのメディアは、大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官の話として、プーチン氏が会議にオンラインで参加すると報じた。
BRICSは、先進国で構成する主要7カ国(G7)とは異なる国家グループとして注目されている。
南アの対応
南ア大統領府は声明で、プーチン氏の欠席は「相互の」合意によるものだと説明。サミットをめぐる「多くの協議」を経て決まったとした。
ロシア支持派はこの決定を批判している。南アに対し、主権を行使して友好国を守り抜くべきだったと主張している。
南アがプーチン氏を招待したのは、ICCが同氏をウクライナでの戦争犯罪に問う前のことだった。
南アは他のアフリカ諸国と同様、ロシアとウクライナの紛争では中立的な立場を取ろうとしてきた。だが、プーチン氏の招待は、それから外れる動きとみなされていた。
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ラマポーザ政権は、プーチン氏の逮捕を求める圧力の高まりを受け、対応に苦慮してきた。
南アの最大野党・民主同盟は、プーチン氏が入国した場合に当局に逮捕を強制できるよう、裁判を起こした。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルもこれに関わった。
裁判書類によると、ラマポーザ氏は国家安全保障のリスクを理由に、こうした動きに断固として反対した。
宣誓供述書でラマポーザ氏は、「ロシアは、現職の大統領を逮捕することは宣戦布告になると明言している。ロシアと交戦するリスクを冒すことは、わが国の憲法と矛盾する」と主張した。
「何を意味するか明らか」
ロシアのペスコフ報道官は、同国大統領を逮捕すれば戦争行為になる、と南アに伝えたことはないとした。一方で、「ロシアの国家元首に対する(その種の)侵害が何を意味するかは誰の目にも明らかだ」と述べた。
ロシアは一貫して、ICCの逮捕状を言語道断だと批判。同国はICCに加盟していないため、法的にも無効だとしている。
アフリカ大陸は、ロシアとウクライナの戦争で立場が分かれている。一部の国は、ウクライナでのロシアの行動を非難する国連決議に消極姿勢を示している。
理由は国によって違う。南アフリカなどにとっては、ロシアとの経済的なつながりが要因になっていると、専門家らは指摘する。
対ロ制裁の対象になっているロシアの富豪(オリガルヒ)ヴィクトル・ヴェクセルベルグ氏は、南アの与党・アフリカ民族会議(ANC)の最大の献金者の一人とされている。










