BRICS外相会議が南アで開始、西側から離れた世界秩序の再均衡を呼びかけ

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ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)外相会議が1日、南アフリカのケープタウンで始まった。西側諸国から距離を置いた世界秩序の再均衡を求めている。
議長国である南アのナレディ・パンドール外相は、BRICSは地政学的な緊張や不平等、世界的な不安によって分断された世界で、グローバルな指導力を発揮することをビジョンに掲げていると話した。
だが、ロシアのウクライナ侵攻が、BRICSの会合に影を落としている。
国際刑事裁判所(ICC)は今年3月、侵攻をめぐる戦争犯罪容疑で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に逮捕状を出した。ICC加盟国である南アは、8月に同国ヨハネスブルクで行われるBRICS首脳会談にプーチン氏が出席する場合、この逮捕状を施行する義務を負うとみられている。
BRICSは、主要7カ国(G7)の新興国版と目されている。G7は5月に年次の首脳会談を広島で開催しており、ブラジルとインドも招待されていた。一方、G7各国は中国とロシアへの批判を強めている。
BRICS5カ国の人口は計32億人と、世界人口の約40%を占めている。
2日間の外相会談の1日目、インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相は、「世界が多極化し再均衡が進んでおり、古いやり方では新しい状況に対応できないという強いメッセージを発信しなければならない」と述べた。
「我々が直面している問題の核心は、あまりにも多くの国があまりにも少数の国の言いなりになる経済集中だ」
ブラジルのマウロ・ヴィエイラ外相はBRICSを「途上国の機器やニーズを反映した多極的な世界秩序を構築するために不可欠なメカニズム」だと説明した。
中国の馬朝旭外交部副部長は、BRICSを発展させ、途上国や新興国を支援することができると述べた。
ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は、サウジアラビアを含む「十数カ国以上」がBRICSに参加することに興味を示していると述べた。
ラヴロフ氏の出席をめぐっては抗議が発生しており、デモ参加者は「子ども殺し」と書かれたラヴロフ氏の写真を掲げた。
ある抗議者はAFP通信の取材で、南ア当局者が「ウクライナの子どもたちに対する組織的な戦争犯罪に加担している人物と握手しているのを見るのはつらい」と語った。ICCは、ロシアが占領したウクライナの地域から子どもたちをロシアへと不法に移送しており、プーチン氏にこうした戦争犯罪の責任があるとしている。
南アの与党・アフリカ民族会議(ANC)は1994年以前の少数白人政権の頃からロシアとつながりがあり、ロシアのウクライナ侵攻を批判することを拒んでいる。

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今週初め、南アフリカ大統領府のオベド・バペラ次官はBBCに対し、政府がICCに指名手配されている指導者を逮捕するかどうかを決定する権限を持てるよう、法律を改正する予定だと語った。
BBCのアンドリュー・ハーディング記者はこの日の記者会見で、パンドール外相に「プーチン氏は8月のサミットに来れば逮捕されるのか」と質問した。
これに対し外相は、「シリル・ラマポーザ大統領が最終的に南アフリカの立場を決める」と答えた。
ある政府高官は、この状況を「南ア政府は外交上の悪夢から逃れようと必死だ」と内々に語っており、サミットを他の国に移すという選択肢も検討されているとした。








