ウクライナ、クリミア半島と結ぶ橋を攻撃か 英長距離ミサイルを使用とロシア

画像提供, Telegram/Vladimir Saldo
ウクライナ南部ヘルソン州とクリミア半島を結ぶチョンハル橋が22日、ミサイル攻撃を受けた。ロシアはウクライナがイギリスから供与された長距離ミサイルを使って攻撃したとしている。
チョンハル橋は、並行する2本の橋からなる。ロシアが任命したヘルソン州トップのウラジミール・サルド氏によると、2本とも損傷した。負傷者はいなかった。
サルド氏は、イギリスがウクライナに供与した長距離巡航ミサイル「ストームシャドウ」が、「イギリス政府の命令」による攻撃に使われた可能性が高いと述べた。
チョンハル橋はクリミア半島からウクライナ本土南部の前線への最短ルート。ロシア占領下の都市メリトポリへと続く重要な連絡路でもある。メリトポリは今月初めにザポリッジャ州で始まったウクライナの反転攻勢の標的のひとつだと考えられている。
サルド氏が投稿した複数の画像では、2本の橋の片方にぽっかりと穴が開いていることがわかる。同氏は、すぐに修復作業が行われ、車両は一時的に別のルートを通ることになるとしている。ロシアに任命されたヘルソン州の別の当局者は、修復作業は数週間かかる可能性があるとしている。
ウクライナ軍のナタリア・フメニウク報道官は、ウクライナの国営テレビで、自軍の狙いはロシアの補給路の寸断だと述べた。ウクライナ軍情報当局のアンドリイ・ユソフ氏は、さらなる攻撃が続くだろうと述べた。
クリミア半島からの補給路
ウクライナはこれまでも、ロシア占領地にある橋を攻撃している。昨夏には、ロシアがクリミア半島から物資を運んでくるのを阻止するため、ドニプロ川を渡るための主要な経路であるアントニフスキー橋を繰り返し攻撃した。
昨年10月には、クリミア半島とロシアの間のケルチ海峡にかかるケルチ橋が、死者も出た攻撃で、数週間にわたり機能停止に追い込まれた。ウラジーミル・プーチン大統領はこの攻撃を「テロ行為」だと非難した。ケルチ橋は現在も、全面通行は可能になっていない。
サルド氏は今回の攻撃を受け、ウクライナと隣国モルドヴァとルーマニアを結ぶ橋を標的に報復を行うと警告している。北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるルーマニアとモルドヴァは、サルド氏の発言は容認できないと反発している。


戦況は
ウクライナによる南部と東部での反転攻勢は、遅々として進んでいない。同国はこれまでに南部ザポリッジャ州と東部ドネツク州で八つの村を取り戻したとしている。
今月上旬に、ヘルソン州のロシア支配地域にあるカホフカ水力発電所のダムが決壊したことで、反転攻勢はより困難な状況に陥っている。ダムの下流地域は洪水に見舞われ、ドニプロ川を渡るのもはるかに難しくなった。数十人が死亡し、農場は破壊され、水の供給にも影響が出ている。ダムの決壊は、ロシアの破壊工作だとの見方がある。
ロシア軍はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の故郷クリヴィー・リフの住宅地や、南部のオデーサ港を含むウクライナの都市を、夜間に狙い続けている。
ゼレンスキー氏は22日、ロシアが昨年の侵攻開始直後に占拠した、欧州最大のザポリッジャ原発に対する「テロ攻撃のシナリオ」を用意しているとの情報を、諜報機関が入手したと述べた。
同氏は「放射能に国境はない」と警告した。
ロシア政府は即座にゼレンスキー氏の発言に反応し、「またうそをついている」と一蹴した。
ザポリッジャ原発にある原子炉は6基すべてが停止されている。しかし、国際原子力機関(IAEA)は21日、同原発の安全性をめぐる状況は「極めてぜい弱」だと警告した。
原子炉の冷却に使用する水路の水位は、カホフカ・ダムが破壊されて以来低下している。ウクライナの反攻が報じられる中、IAEAは原発周辺はますます緊張が高まっているとしている。

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