ペンス前米副大統領、正式に2024年大統領選に出馬

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2024年のアメリカ大統領選に向けて、ドナルド・トランプ政権の副大統領だったマイク・ペンス氏(63)が5日、立候補の書類を正式に提出した。トランプ前大統領を含め、共和党の候補指名獲得を目指す候補者が次第に増えつつある。
ペンス氏は7日、予備選が最初に行われるアイオワ州で演説し、正式に選挙戦を開始する予定。
ほとんどの世論調査では、共和党支持者の間ではトランプ氏が安定して優勢。ペンス氏の支持率は3位ながらも大きく後れを取り、数パーセント台で推移している。
ペンス氏はインディアナ州選出の下院議員と同州知事を経て、 2017年から2021年まで副大統領を務めた。「キリスト教徒で保守派で共和党員。その順番で」と自称するペンス氏は、トランプ氏に忠実に仕えた。今後も、保守派候補として選挙戦を戦うとみられる。
ただし、2021年1月6日に起きたトランプ氏支持者らによる連邦議会襲撃事件をめぐっては、トランプ氏から距離を置いている。議会襲撃の直前には、ジョー・バイデン氏当選の結果を覆そうとしないペンス氏を、トランプ氏が「勇気が足りない」などと強く非難。支持者らは議事堂に乱入し、ペンス氏を探し回り、「つるせ」などと連呼していた。

ペンス氏は今年3月、トランプ氏が暴徒を勢いづけたせいで、議会襲撃によって現場にいた「私の家族と、あの日、議事堂にいた全員を危険にさらした」と批判。2月には、副大統領だった自分が2020年大統領選の結果を覆すことができたはずだとしたトランプ氏の発言は間違いだと反論し、「1人の人間がアメリカの大統領を選べるなどという考えほど、アメリカらしくない発想はほとんどない。憲法のもと、選挙結果を変更する権利など私にはなかった」と強調していた。
保守派キリスト教徒の支持に期待
共和党の大統領予備選は来年2月に始まる予定で、最初に党員集会を開いて投票する州は伝統にならいアイオワ州になる見通し。宗教保守派が影響力を持つ同州での選挙戦開始に向けて、ペンス氏はこれまで準備を重ね、同州での善戦を期待している。
2016年の大統領選予備選では、テッド・クルーズ上院議員(テキサス州)がトランプ氏に僅差で勝っている。
ペンス氏は当初、同じ保守派のクルーズ氏を支持していた。2016年春の時点で残る共和党候補がトランプ氏1人になった後、トランプ陣営はキリスト教保守派に支持者の多いペンス氏を、副大統領候補に選んだ。
今回の選挙戦では、ペンス氏のほかにも、ニッキー・ヘイリー元国連大使やティム・スコット上院議員(サウスカロライナ州)など、宗教保守派の支持獲得を目指す候補が複数、共和党から出馬している。
民主党全国委員会は、ペンス氏の出馬によって共和党の候補争いは「さらに極端なことになる」とコメント。ペンス氏は、トランプ氏の「MAGAサポート役」に過ぎないとしている(MAGAは「アメリカを再び偉大に」というトランプ氏のスローガン)。
共和党の候補争いでは、フロリダ州のロン・デサンティス州知事が支持率でトランプ氏に大きく差をつけられた状態で2位。ニュージャージー州のクリス・クリスティー元知事やノース・ダコタ州のダグ・バーガム知事も近く出馬を正式表明する見通し。
候補者の数が増えれば増えるほど、トランプ氏に反対する共和党支持者の票が分散され、結果的に再びトランプ氏が共和党予備選を勝つのではないかとの見方が高まっている。









