解雇されたか尋ねた社員をマスク氏、「最悪だ」とツイート 批判され謝罪し解雇撤回か
ジェイムズ・クレイトン、BBC北米テクノロジー担当記者

米ツイッター社のイーロン・マスクCEOは8日、ツイッター上で従業員と繰り広げたやりとりについて謝罪した。
ツイッターで働くハッリ・トールレイフソン氏がマスク氏に対して7日に、「あなたの人事部門責任者は、私が雇われているのかどうか、確認できないそうです」とツイートしたのが、ことの発端だった。
これに対してマスク氏は、「何の仕事をしていたのか」と聞き返した。さらにやりとりがツイッター上で続いた後、トールレイフソン氏は、解雇を確認する連絡が人事担当からあったとツイートした。
マスク氏はこの後、トールレイフソン氏について「悪いが、彼は最悪だ」とツイート。しばらくするとこれを削除した。
しかし、その数時間後にマスク氏は考えをあらためた様子で、「彼の状況を誤解していたので、ハッリに謝りたい。間違った内容を聞かされていたり、場合によっては事実だけれでも意味のないことを聞かされたりしていたせいだ」とツイートした。
「(ハッリは)ツイッターに残ることを考えている」とも付け加えた。

トールレイフソン氏はBBCの取材に対して、自分が解雇されたのかどうかツイッターの人事部から回答が得られなかったのだと話した。
「人事部が間違いを犯したので、今となっては契約上の義務履行を回避するために何でもいいから、正当な『事由』による解雇にするための材料を探しているんだというのが、私の持論だ」と同氏はBBCに話した。
マスク氏の謝罪以降、BBCはトールレイフソン氏と話をしていない。
トールレイフソン氏は2021年にツイッターに対して、自らのクリエーティブ事務所「UENO」を売却している。その際の対価をトールレイフソン氏は明かさなかったものの、ツイッターが同氏を解雇するからには相当な金額を払う必要があるのではないかとの憶測が出ている。
トールレイフソン氏は筋ジストロフィーを患い、アイスランドで車いすアクセスの改善のために活動してきた。
地元報道によると、同氏は自社UENOをツイッター社に売却した際、アイスランド政府への納税税率がわざと高くなるように、売買契約を組んでいる。
昨年にはアイスランドのマスコミ4社から「今年の人」に選ばれた。

トールレイフソン氏の元同僚の中には、なぜ同氏がとりわけこれほど目立つ形でマスク氏に公に非難されたのかが理解できないと反応した。
写真家のダニエル・ホウトン氏はツイッターで、「体制変更の最中にハッリ・トールレイフソンと直接一緒に働いた。それを踏まえて言えば、これは本当に見ていて残念だ。彼の職業倫理はずば抜けて素晴らしいし、それに加えて彼の才能も謙虚さも超一流だ」と書いた。
これに対してマスク氏は、「君のコメントを受けて、いまハッリとビデオ会議をしたところだ。自分が聞かされていたことに照らして、実際はどうなのかを確認するため。かなりややこしい話だ。ツイッターでやり取りするより、実際に話をするほうがいい」と書いた。
BBCはツイッターにコメントを求めているが、まだ回答を得られていない。










