マスク氏、ツイッターのトップを「降りるべきか」アンケート 57.5%が「イエス」と

画像提供, Reuters
ツイッターを所有するイーロン・マスク氏が19日、最高経営責任者(CEO)としての今後について、ツイッター上でアンケートを取った結果、日本時間同日午後8時半前の締め切り時点で、約6割がマスク氏退任を支持した。これに先立ちツイッター社は、競合SNSへのリンクを禁止すると発表したのち、その発表ツイートなどを削除していた。
マスク氏は1億220万人のフォロワーに対し、「自分は(ツイッターの)トップを降りるべきか? この投票の結果に従う」という説明と共に、「はい」と「いいえ」の2択のアンケートを開始した。

日本時間19日午後8時半前の時点では、1750万人以上が投票し、そのうち57.5%がマスク氏退任に「イエス」と答えている。
これについてマスク氏はまだ方針を示していない。ただし、投票結果を疑問視する意見や、投票権は有料会員のみに限定すべきというコメントに賛同したりしている。
仮にマスク氏がCEOを退任したとしても、ツイッター社のオーナーではあり続ける。マスク氏はツイッター社を買収後、株式を非公開化した。
マスク氏がこのアンケートをツイッターで開始する少し前には、カタール・ルサイルで行われていたサッカー・ワールドカップ決勝戦を観戦する様子が撮影されていた。スタジアム内では隣に、ドナルド・トランプ前米大統領の義理の息子で特別顧問だったジャレッド・クシュナー氏がいた。

画像提供, Getty Images
テスラ株が大幅下落
マスク氏は法廷闘争の末、今年10月に440億ドルでツイッター社を買収。それ以降、従業員の大規模整理やポリシー変更を繰り返し、大きな批判を浴びている。
こうした事態の中、マスク氏が所有する電気自動車会社テスラの株価は、年初来50%以下に下落している。マスク氏がツイッターにこだわり、その目まぐるしい言動が物議をかもすことが、テスラ社の価値を大きく損なっているという批判もある。
米ウェドブッシュ証券の上級アナリスト、ダン・アイヴズ氏は、このツイッター・アンケートの結果、「マスク氏がツイッターのCEOとして君臨するのは」終わることになるだろうとBBCに話した。「究極的には、今後24時間のうちにマスク氏はおそらくツイッターの新しい臨時CEOを誰か任命することになると思う」。
マスク氏の巨大な資産のほとんどはテスラ社によるもので、マスク氏がツイッター社を買収したことが「マスクにとってもテスラにとっても、目にあざをつくったに等しい」結果につながったと、アイヴズ氏は言う。
「今のツイッターは流砂のような状態で、マスクがトップになってから悪化したと思う。騒がしいだけの茶番劇だ」と、アイヴズ氏は話した。
競合SNSへの誘導を禁止、アカウント凍結も
ツイッターは18日、「ツイッター上で特定のSNSについて無料で宣伝することを禁止する」新たな利用規約を発表。他のソーシャルメディアを宣伝するためだけのアカウントを削除するほか、フェイスブック、インスタグラム、マストドン、トゥルース・ソーシャル、トリベル、ノストル、ポストといった競合SNSへのリンクやユーザーネームを含むコンテンツを排除するとした。
ツイッターのヘルプセンターは例として、「インスタグラムでフォローして」「フェイスブックのプロフィールを見て」といった内容と共にリンクを投稿した場合、この規約に違反する可能性があると説明している。
また、この制限を回避しようとする試みも違反に当たると念を押し、ツイートの削除要請や一時的なアカウント停止になると指摘。それ以降も違反した場合は「永久凍結になる可能性がある」としている。
一方、他SNSのコンテンツへのリンクや、他SNSの有料広告は引き続き投稿できるという。
また、マスク氏はユーザーからの質問に、「気軽にたまにリンクを共有するのは構わないが、絶え間なく無料で競合を宣伝するのはおしまいだ。極めて不条理だ」と答えた。
しかし日本時間19日午後12時の時点で、ヘルプセンターの該当ページと方針を発表したツイートは削除されている。これに先立ち、ツイッター社の安全対策アカウントが、競合SNSの宣伝を主目的とするアカウントの開設や使用を禁止すべきかどうか、アンケートをとったところ、回答した約32万7000票のうち87%が「ノー」と答えていた。マスク氏はその後、「今後は大きい方針変更については前もってアンケートをとる」とツイートし、「謝る。二度とこうしたことは起きない」と書いていた。自分がツイッターのトップから「降りるべきか」というアンケートは、この次のツイートだった。


米紙ワシントン・ポストのテイラー・ロレンツ記者は、この規約が正式発表される前に、規約違反を理由にアカウントをいきなり凍結された。
凍結が解除された後、ロレンツ氏は「これが凍結の原因」だとして、他のSNSへのリンクを羅列したツイートのスクリーンショットを公開した。
ツイッター創業者のジャック・ドーシー氏も、規約発表のツイートに「なぜ?」と返信した。ドーシー氏は最近、ノストルに投資している。
また、別のユーザーからの言及にも、ドーシー氏は「意味が分からない」と返信している。
禁止対象となった「ポスト」のノーム・バーディンCEOは規約発表を受け、「(ポストでは)プロフィールにすべてのソーシャルメディアリンクを簡単に追加することができる。1つのプラットフォームしか使わない人はいないので」と宣伝ツイートを投稿し、「自由=選択」と付け加えた。
ツイッターは週末の時点で、ツイッターの代わりになり得るソーシャルメディアとして注目されている「マストドン」のツイッター・アカウントを凍結。マストドン上のアカウントのリンクを新たにツイートしようとすると、「このリンクは安全でない可能性があります」という警告が表示され、投稿できなくなった。すでに投稿されていたマストドン上のリンクを開こうとしても、同様の警告が表示される。
<関連記事>

マスク氏はツイッター社の買収後、大量解雇をはじめ、ツイッターの運用方法についても矢継ぎ早にさまざまな変更を加えており、この対応が大きな批判を浴びている。
同氏は買収直後に従業員の半数近くを解雇。また、著名人や政治家、ジャーナリストなどが身分を証明して得ていた「認証マーク」を停止し、先週から有料化した。
さらに、コンテンツ・モデレーション(監視・管理)の方針変更も非難されており、公民権グループは、マスク氏の方針はヘイトスピーチや偽情報を増加させていると指摘している。
15日には、マスク氏を取材していた複数の著名記者のアカウントを唐突に凍結。米紙ニューヨーク・タイムズや同ワシントン・ポスト、CNN、複数のネットメディアの記者などが影響を受けた。
これには国連や欧州連合(EU)が報道の自由への攻撃だと非難の声明を発表している。
マスク氏は、ツイッター上で「アカウントの凍結をいつ解除すべきか」と尋ねるアンケートを行い、「今すぐ」という答えが50%以上だったことから、17日に凍結を解除した。











