アメリカ、ウクライナに砲弾などの追加軍事支援発表 在庫不足が懸念される中
ヤロスラフ・ルキフ、BBCニュース

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アメリカは3日、ウクライナに4億ドル(約540億円)規模の追加軍事支援を行うと発表した。ロシアとの激しい戦闘で激減しているとされる砲弾・弾薬を補うのが狙い。
アントニー・ブリンケン米国務長官は追加支援について、「ウクライナが非常に効果的に使用している」高精度の米製高機動ロケット砲システム「ハイマース」のロケット砲や、榴弾砲が含まれると説明した。
「この軍事支援パッケージには、ウクライナが自国を守るために非常に効果的に使用しているアメリカ提供の『ハイマース』や、榴弾砲のための追加の弾薬も含まれる」と、ブリンケン氏は3日の声明で述べた。
さらに、「ブラッドリー歩兵戦闘車用の弾薬や架橋戦車、解体用弾薬や装備、そのほかの保守・訓練支援など」も提供する予定だと付け加えた。
「ハイマース」は昨年末のウクライナ軍の電撃的反撃作戦において、非常に有効であることが証明された。この作戦ではハルキウ州のほぼ全域がウクライナ側の支配下に戻った。
こうしたウクライナ軍の前進や、南部の街ヘルソンの解放は、ロシア軍が昨年4月に首都キーウ周辺から撤退して以降で最も大きな前線の変化だった。
ブリンケン氏は声明で、ウクライナの主権と領土一体性を守るため、「アメリカも、ウクライナ支援に向けて世界への働きかけを続ける」と強調した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は先に、「ロシアを止める」には大砲や砲弾が必要だと強調していた。
アメリカは今後予想されるウクライナ側の攻撃に備えて、戦術的な橋を架ける移動式の装備なども提供する。
ウクライナの軍関係者や専門家の多くが、今後数週間のうちに作戦が開始される可能性を示唆している。
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弾薬が「危険なまでに不足」か
ロシアがウクライナへの全面的な侵攻を開始してから1年が過ぎ、ウクライナ側の大砲の在庫が危険なまでに不足している可能性があると、米メディアは報じていた。
ウクライナとロシアはこの数カ月、激しい消耗戦を繰り広げており、毎日数万発の大砲を発射しているとみられる。
ウクライナ軍は、弾薬不足の報道について公にコメントしていない。
ただ、ゼレンスキー大統領は2日に、「我々が1番必要としているのは大砲だ」、ロシア軍をウクライナ領内から「追放」するために、ウクライナ政府は「大量の砲弾」と戦闘機も必要としていると述べている。
3日にワシントンで行われた、ジョー・バイデン米大統領とオラフ・ショルツ独首相の会談では、ウクライナへの軍事支援が議題の大半を占めると予想された。
バイデン氏はショルツ氏に対し、ウクライナに「多大な」支援を行っていることへの感謝を伝えた。
ショルツ氏は、「必要な期間、必要な限り」支援を継続していくと強調することが重要だと述べた。
ウクライナの西側の同盟国の多くは、戦車や大砲の供与を約束している。しかしウクライナ側は、ロシアの進軍を阻止するには、より迅速に兵器を供与する必要があるとしている。
東部前線の状況は
こうした中、ロシア政府は3日、数カ月にわたるウクライナ東部バフムートへの攻撃を継続し、ロシアの雇い兵が同市を「実質的に包囲した」と主張した。
ウクライナ軍の最新の報告によると、同軍はバフムートを包囲しようと努力を続けているが、過去24時間に「多数の攻撃が撃退された」という。
昨年9月にロシアの支配から解放された東部ハルキウ州のクピャンスクでは2日、一部地域に避難指示が出された。
地元当局は、ロシア軍による「絶え間ない」砲撃が続いているため、子どものいる家庭や「移動に制約がある人」は街を離れるべきだと述べた。








