ロシアの悪名高い雇い兵、ウクライナで撃ち殺される
ポール・カービー、BBCニュース

画像提供, Telegram/BeregTime
ウクライナ兵のものだとする頭蓋骨を手に演説するなどして悪名が高かった、ロシア軍大尉で雇い兵でもあった男性が死亡した。友人らによると、ウクライナのロシア占領地域で至近距離から頭を撃たれ、数日後に病院で死亡したという。
男性はイーゴリ・マングシェフ氏。妻のタチアナ氏は、夫が処刑されたとしている。
マングシェフ氏は、ロシアが占領するウクライナ東部ルハンスク州で、対ドローン部隊を率いた。2014年には、ウクライナ軍と戦う雇い兵集団を仲間らと創設した。
昨年8月、頭蓋骨を手にしながらステージ上で演説する動画がソーシャルメディアに投稿された。
マングシェフ氏はその中で、頭蓋骨はウクライナ南部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所を守ろうとして殺されたウクライナ人のものだと述べていた。
ワグネル創設者に協力
マングシェフ氏は極端なナショナリストだった。ロシアの戦争相手は人ではなく、「反ロシア国家」としてのウクライナの考え方だとしていた。また、ウクライナ人が何人死んでも関係ないと述べていた。
同氏はネオナチ運動で頭角を現し、民間の雇い兵集団イノート(アライグマ)を共同設立した。
その後、ロシアの最も悪名高い民間雇い兵組織「ワグネル・グループ」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏に、政治戦略家として協力したとされる。
頭頂部に9ミリ弾
マングシェフ氏は、前線からやや離れたルハンスク州カディフカの検問所で銃撃された。誰が撃ったのかをめぐっては、さまざまな憶測が広がっている。
ロシアの報道によると、至近距離から頭頂部に45度の角度で9ミリ弾を撃ち込まれた。ロシア当局が調べを進めており、まだ何の発表もしていない。
弾丸は脳内にとどまったとされる。死亡する前に病院のベッドに横たわる姿の写真が出回った。
ロシアの急進的ナショナリストのパヴェル・グバレフ氏は、銃撃の背後に誰がいるのかは明白だとした。そして、プリゴジン氏が沈黙していると指摘した。
もうすぐ1年がたつウクライナでの戦争は、ロシア過激派の怪しげな世界を活気づけ、内部対立を引き起こした。
ロシア事情に詳しいマーク・ガレオッティ氏は、「殺人がビジネス戦術であり、政治、ビジネス、犯罪、戦争の間の境界線がほぼ無意味だった」1990年代にロシアが逆戻りしつつあることを、今回の銃撃事案は示していると述べた。







