汚職疑惑の欧州議会議員、収賄を否定 副議長を解任

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欧州議会で持ち上がっている、サッカー・ワールドカップ開催国のカタールによる贈賄疑惑で、賄賂を受け取った疑いがもたれているギリシャ選出のエヴァ・カイリ議員(副議長)の弁護士が13日、同議員の不正行為を否定した。
カイリ議員の弁護士のミハリス・ディミトラコプロス氏は13日、「(同議員は)無実を主張しており、カタールによる贈賄とは何の関係もない」と、ギリシャのテレビ局に語った。
ベルギーの捜査当局は、カイリ議員ら4人を逮捕、訴追している。うち1人の自宅からは約60万ユーロ相当、議員1人のアパートからは15万ユーロ、ブリュッセルのホテルの部屋にあったスーツケースからも75万ユーロの現金が見つかったとしている。
複数の関係者によると、15万ユーロが発見されたのは、カイリ議員のアパートだという。同議員の弁護士は、「現金が見つかったのかも、いくら見つかったのかもわからない」と話した。

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欧州議会は13日、カイリ議員を14人いる副議長から解任することを賛成625、反対1で決議した。
議会棟の彼女の事務所のドアには、「アクセス禁止」の張り紙がされた。
カイリ議員はすでに、欧州議会の会派「社会民主進歩同盟」の会員資格を停止され、地元ギリシャでは中道左派政党「全ギリシャ社会主義運動」(PASOK)から除名されている。
欧州議会のロベルタ・メツォラ議長は、「ヨーロッパの民主主義にとって困難な日々だ」と述べた。
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ベルギーの検察は、「湾岸国」が欧州議会での決定に影響を及ぼそうと、特に議員の補佐官をターゲットに寄付金や贈り物を渡していたとしている。この湾岸国はカタールだと、メディアは広く報じている。
カタールは不正行為を全面的に否定している。

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カイリ議員のパートナーらが浮上
ベルギー検察は11日、カイリ議員ら議会関係者4人について、「犯罪組織への参加、マネーロンダリング(資金洗浄)、汚職の罪で訴追した」と発表した。
カイリ議員の副議長としての担当には、中東地域も含まれていた。同議員は過去に、カタールを擁護する発言をしている。
カイリ議員以外の3人は明らかにされていないが、全員イタリア国籍だとされる。同議員のパートナーで議会補佐官のフランチェスコ・ジョルジ氏も含まれていると報じられている。
また、元欧州議会議員のピエール・アントニオ・パンツェリ氏、ロビー団体「No Peace Without Justice」を運営するニコロ・フィガ=タラマンカ氏の名前も、メディアで取りざたされている。
国際労働組合総連合(ITUC)のルカ・ヴィセンティーニ書記長は、事情を聴かれた後に解放されたとされる。
4人は14日に予備審問のため出廷する予定。
欧州議会の監視組織や議員らからは、同議会最大の汚職スキャンダルになる可能性があるとの声が出ている。
欧州議会は、欧州連合(EU)で唯一、直接選挙によって構成員が選ばれる機関。EU加盟27カ国で選出された欧州議会議員705人が、法案の提案や採決に当たる。
欧州議会議員は通常、訴追を免れる特権がある。だが、現行犯の場合はこれに該当しないと、議会は説明している。








