北朝鮮がミサイル発射、韓国も対抗 初めて北方限界線を越えて落下

People watch a TV broadcasting a news report on North Korea firing ballistic missiles into the sea, in Seoul, South Korea, November 2, 2022.

画像提供, YONHAP/REUTERS

画像説明, 北朝鮮の弾道ミサイル発射を伝えるニュース(2日、韓国・ソウル)

韓国軍合同参謀本部(JCS)は2日午前、北朝鮮が短距離弾道ミサイルを複数発射し、1発は海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)を越えたと発表した。南北分断後にミサイルがNLLを越えたのは今回が初めて。韓国軍もその約3時間後、対抗措置として、NLLの北側に向けて空対地ミサイル3発を発射した。

韓国軍によると、北朝鮮は「東と西の方向」に合わせて少なくとも10発のミサイルを発射した。そのうち、午前8時51分ごろに江原道元山付近から東の方向に発射された短距離弾道ミサイルの1発が、韓国・束草市から東に57キロ、鬱陵島の北西167キロの海上に落下した。同国の鬱陵島では空襲警報が鳴り響いた。落下地点はNLLの南26キロだった。

韓国の尹錫烈(ユン・ソンニョル)大統領は、北朝鮮によるミサイル発射は「事実上の領土侵害」だとしている。

韓国軍が発射したミサイルも、NLLを越えて北側に落下したと、当局は説明した。

NLLは北朝鮮と韓国の海のおおまかな中間点を示す。北朝鮮はこれを受け入れていない。

韓国と日本が安全保障会議を開催

韓国と日本の両首脳は2日、北朝鮮のミサイル発射を受け、国家安全保障会議を招集した。

両国はこの日午前9時前に、NLLを越えたミサイルを含む複数のミサイルが北朝鮮から発射されたことを確認した。

JCSの姜信哲(カン・シンチョル)作戦本部長は、朝鮮半島が分断されて以来初めて「北方限界線の南側の領海」近くにミサイルが落ち、「非常に異例で容認できない」事態だと述べた。

北朝鮮は前日1日に、アメリカと韓国に対し、朝鮮半島周辺での合同軍事演習を中止しない場合は「強力な」措置を取ると警告していた。

北朝鮮は先月にも、アメリカと韓国、日本の軍事演習への対抗措置としてミサイルを発射している。同国は一連のミサイル発射実験について、韓国への核攻撃のシミュレーションだったとしている。

朝鮮半島
画像説明, 北朝鮮の短距離弾道ミサイル1発が韓国(South Korea)束草市(Sokcho)から東に57キロの海上に落下した。鬱陵島(Ulleungdo)では空襲警報が鳴り響いた