中国共産党大会が開幕 「ゼロコロナ」政策を継続と習主席

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中国・北京で16日、第20回中国共産党大会が開幕した。習近平国家主席は、その厳格さから物議を醸している「ゼロコロナ」政策を直ちに緩和するつもりはないことを示唆した。
中国共産党の5年に1度の党大会には党員の代表約2300人が集まり、党幹部の選出や重要政策に関する議論を行う。
習主席は異例の3期目政権を発足させる見通し。続投となれば、中国建国の父・毛沢東氏以来最も強力な指導者になるための道が開かれることとなる。
「ゼロコロナ」政策は「ウイルスのまん延を阻止するための人民の戦争」だと習氏は述べた。
同政策は人命を救ってきたが、それと同時に中国国民と経済に大打撃を与えた。
ロックダウンや移動制限に対する国民の疲労感は高まっている。
党大会に先立ち、北京では厳しいセキュリティー対策が敷かれた。同市ではこの日、習氏と「ゼロコロナ」政策を批判する抗議行動が起きた。中国でこうした抗議が行われるのは異例。
台湾、香港について
習氏は、自国の領土だと主張している台湾をめぐる問題についても言及した。台湾は主権国家を自認している。
習氏はゆっくりとした口調で、「武力行使を放棄するとは決して約束しない」、「我が国の完全な統一は実現しなければならず、それを実現する」と述べ、党大会の出席者から鳴りやまない拍手喝采を受けた。
香港については、中国政府が統制力を発揮し、香港の状況を「混沌(こんとん)から統治」へと変化させたと述べた。中国政府は2019年の民主化運動を受け、香港での反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」を施行した。
「党内部の危険性」取り除いたと
中国政界の内部分裂にも言及し、自分が統治することによって「党内の深刻な隠れた危険性が取り除かれた」とした。
習氏は就任以来、党の上層部にまで及ぶ広範な汚職取り締まり対策を監督してきた。これについて、政治的粛清だとの批判の声があがっている。
また、軍備増強を加速させるとし、「安全性」や「安全保障」という言葉を73回ほど口にした。
習氏の演説は2時間弱と、前回の2017年よりも大幅に短縮された。

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かつては5年に1度の党大会は、指導者たちが支持者を昇格させ、党内の各派閥の勢力を拡大させる場とみなされていた。
しかし今回の党大会では派閥が習氏の派閥1つにまとまっているように見えると、観測筋は指摘する。
中国共産党は12日に開かれた重要会議で、習氏を党と指導部の「核心」として承認する党規約の改正案を承認。習氏の下でさらに結束するよう党員に呼びかけた。
習氏は現在、中国共産党総書記、中央軍事委員会主席、国家主席と、中国の3大最高権力者の地位に就いている。今回の党大会では、共産党総書記と中央軍事委員会主席の任期が更新される見通し。
中国は2018年、2期10年とする国家主席の任期を撤廃し、習氏の終身政権を事実上可能にした。
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対アメリカ政策は
中国政府の外交政策、とりわけ、世界のもう1つの超大国であるアメリカに対する政策に何らかの変更が加えられるのかについて、多くの人が注目しているだろう。
習氏は「一帯一路」経済圏構想や南シナ海での領有権主張を通じて、海外での影響力を拡大しようとしている。また、ウクライナに侵攻したロシアを支援し、台湾近海で軍事演習を行い、アメリカやほかの国々との緊張を高めている。
習氏が引き続き指揮を執るのであれば、これらはすべて根本的な関心であり続けるだろう。しかし、一部の専門家は、アメリカや地域のパートナーとのより良い貿易関係を追求するために、いくつかの面でアプローチ方法を緩和する可能性があるとみている。
「中国共産党の政治的正当性は、社会経済的な(目標の)実現にある」と、シンガポールのS・ラジャラトナム国際学大学院のコリン・コー博士は言う。
「平均的な中国国民は物事があまりうまくいっていないと感じるだろう。そのため、ここ数十年で中国でより当たり前になってきたような成長を再活性化させる必要がある」










